類人エン(さすらいの詩~砂一詩集)

旅の終わりにこそ続けて流離う。
遠回りの道。
迷うな!それが真の勇気。
無限の嘆きは感謝。
神への祈りだ。

夜はいつも一人

2011-10-29 20:54:38 | Weblog
夜は何時も一人。

暗闇に入る時、時として自己を見失う。

自炊の蛇口をひねり水を流し、長い柄の鍋を持ちあげる。

何を食べようか?

呟く。

パソコンの前に座り、メールチェックをしてからニュースを目で追いかける。

ずっと耐えてきた孤独に再び立ち向かう。

孤独を守り、孤独と友情を交わしている。

この原点を改めて見直す。

パソコンと向かい合う時が全ての人生の出発点。

そして、地下鉄に乗り、群衆の顔を眺めている時の冷然とした孤独感。

街へ降り立ち、見知らぬ人々の往来に目を落している時の冷漠とした孤独感。

それを振り返りそっと安堵感を味わう。

夜空の永遠の闇に臨み、着実に自己の世界の扉を叩いている。

そして、旧交を温め合う。

きっと黒いカラスもこの闇に解けて一体となり、羽ばたいているに違いない。

力強いその大きな羽ばたきは永遠なのだ。

そして、そっと溜息を吐く。