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明治3年(1870年)に建てられた「杉本家住宅」は 見学ができるそうです。
この 京町家の暮らしを綴ったのが 杉本家の三女で杉本家保存会の
杉本歌子氏 の「京町家の木もれ日」です。
この本の中には 部屋の写真や、京都らしさを感じる花ごよみなど
ほっと安らぐ 日本の風情が 満載です。
この住宅には 華美は装飾がなく 地味な部屋ばかり だそうです。
幕末の1864年の蛤門の変で消失したあと
1870年に棟上げし
このとき
余分なものをはらい
本質的なものだけで建てた
「おくゆかしさ」が
評価されている点とききます。
あるものだからと あえて表現せず
あからさまにしない ことで
美しさを表現する
という感性
はっきり目に見えないけど
気配を感じる
想像する 感性
キッチンも自然の採光を取り入れた
飾らないシンプルなスタイル
あいまいさ の表現 からの
美しさ は
外国にはない 日本独特の
「感性」です。
そして
家の中の陰影からくる美しさを
表現しています。
見学のときは 電灯をつけずに
案内されるそうです。
建築された当時は まだ
電気が通っていなかったそうで
暗いところは
自分で近寄って見るしかないのです。
全部 はじめから見えてしまうと
見えてるようで
なにも本質がわからないこともあるという。
何もかも便利になった現代にも
通じることを
この 住宅は教えてくれているかもしれません。
ニーズが多様化し
「あったらいいな」 が
手にはいるようになり
キッチン空間にも
利便性のある機器や
キャビネットや照明など
選択できるものは
充分あるけれど
本当に必要なものを
シンプルに求めたとき
不便さはあるけれど
そこに 知恵や
想像力 や 創造力
電子音ではない キッチンの音
自然の明るさ 料理の匂い など
五感で感じる
感性
を培い
安心する空間
居心地のよい空間として
飽きずに末永く
存在できるのかもしれません。
まさに
シンプル イズ ザ ベスト!
最後に
とても グー ときた
このエッセイの ひと文 です。
物事に区切りがつくことを
「おしまい」という。
それは
きちんとしまうということ。
それと同時に
あたらしい未来を受け止めるために
一つの箱の蓋をあけること
だから
「おしまい」は 「おひらき」