今日の一枚

 小さな幸せを
見つける名人になりたい

菜の花

2007-03-28 18:41:03 | 写真日記
 もう一枚。
土手に咲く菜の花は、早くから心和ませてくれました。
でも、桜との交代の時期が近づいたようです。
本日、桜の開花状況を見に行ってきました。
今にも咲きそうな蕾がいっぱい。
その中でわずかですけど、咲いていました。

山崎豊子『華麗なる一族』④

2007-03-24 15:19:57 | 読書
 さて、阪神銀行の狙う小が大をのむ合併には
東京に持つ「調査部」の人員が多いに情報活動を広げている。
政界担当黒井課長以下、大蔵省担当の伊佐早五郎(いさはや ごろう)
日銀担当の冠収(かんむり おさむ)、同業の金融機関とマスコミ担当の
平松雲太郎(ひらまつ くもたろう)。
「銀行忍者の三条件」を備えたエリート中のエリートが
あらゆる情報を集めてくる。

そして極めつけは長女一子の夫である美馬中(みま あたる)である。
大蔵省のキャリア官僚の美馬は、大蔵省の知りうる市中銀行の調査内容を
舅である万表大介へと手渡す。
その内容から目につけた銀行への更なる調査が始まるのである。

 エリートといわれるのが処世にたけ、スパイ活動に優れていることなのか。 

山崎豊子『華麗なる一族』③

2007-03-23 20:09:44 | 読書
 テレビドラマの『華麗なる一族』は完結。
私の読書は、まだ上巻も読み終えてなくて・・
私はなんとも読むのが遅い。

 高炉建設計画のための資金調達を始める鉄平。
メインバンクの阪神銀行に従来どうりの計画資金の40%、
サブバンクの大同銀行30%、その他の銀行にと・・考えていたのである。
当然、系列である阪神銀行はもちろん40%の72億円は
貸し付けてくれるものと考えていたのである。

一方の阪神銀行は金融再編成の波が押し寄せるなか、
大口の長期貸付は見送りたいと・・
系列企業であり、優良企業へと成長しつつある阪神特殊鋼への支援を
今まで融資を拒まなかった万表大介が、突然融資比率の引き下げを
口にしたのである。
小が大をのむ合併を考える大介は、万表財閥の長として
阪神銀行を守ることを優先したのである。

しかし、その心の底に深い淀みが渦巻いて、
鉄平に対して、その淀みが噴出しそうになっているのである。

 この阪神銀行の比率引き下げにより、
鉄平はあらゆる銀行へと金策に廻ることになる。
どこでも良い返事は貰えず、最後に大同銀行へと向かう。
メインバンクが比率を下げたということは、なにか高炉建設に
大きな欠陥があるのでは疑われることがあるのではと
そのことは伏せての融資比率の引き上げを頼むのであるが、
大同銀行の三雲頭取は旧知の仲であり、鉄平の高炉建設の夢に
感銘して協力を惜しまないと言ってくれている頭取に嘘はつけないと
阪神銀行の比率引き下げの話をするのであった。
三雲頭取はそのことを怒りながらも、比率の引き上げに努力すると
約束してくれたのである。

こうして高炉建設は始まった。

 阪神銀行は小が大をのむ合併に向かって、
あらゆる手段で情報集めに奔走し、
今まで以上に銀平の結婚、次女二子の結婚さえも
そのためにあるのだと、愛人である相子の
手腕は発揮されていくのである。

妻妾同衾という異常は家庭環境は、
子供達の中にも、大きな傷を残しているのである。
しかし、大介、寧子夫婦の大きな心の傷が
この妻妾同衾などという異常な事態を招いているようである。