吊るし雲と富士山
富士山検定
模擬問題(文化・生活編)
第6問 新田次郎が直木賞を受賞した小説は?
①孤高の人 ②武田信玄 ③強力伝 ④富士山頂
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正解 ③の強力伝(ゴウリキデン)
新田次郎(気象庁職員にして直木賞作家)
新田次郎(ニッタジロウ)(1912~1980年)は、長野県で藤原彦の次男
として生まれる。本名は藤原寛人(フジワラヒロヒト)。
無線電信講習所(現・電気通信大学)卒業。1940(昭和15)年から気象庁
に勤務し、1943(昭和18)年には、高層気象課長として満州国観象台に
転職するが、1945(昭和20)年に捕虜とされ1年間抑留される。帰国後、
富士山頂で数年間山岳気象の観測する傍ら、小説家として活躍。
富士山レーダーの建設で中心的な役割を成し遂げたのち、執筆活動に専念
する。代表作に『強力伝』『孤高の人』『武田信玄』などがある。
とくに富士山に関しては、協力の生きざまを描いた直木賞受賞作
『強力伝』や、山頂の気象レーダー建設を描いた長編『富士山頂』、
明治期での真冬の山頂でなされた気象観測の偉業を描いた
『芙蓉(フヨウ)の人』、
富士講で中興の祖と称された食行身禄の波乱の生涯を描く歴史小説
『富士に死す』など多数の作品を残している。
また、妻の藤原ていも作家であり、満州からの引き上げの体験を描いた
小説『流れる星は生きている』を1949(昭和24)年に刊行。
映画化もされ、大ベストセラーになった。また、次男は数学者でエッセイスト
の藤原正彦(マサヒコ)であり、2005年11月に刊行された『国家の品格』
は大ベストセラーとなった。
〔富士山検定公式テキスト〕富士山検定協会著2006年発行から