会社等、組織に在籍している人が、一度や二度、或は常時感じているものに「組織の壁」というものがありますよね。私は、この言葉が好きではありません。むろん、皆さんもそう思っておられるでしょう。
こんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。
「もともと組織には壁はなかった。壁を作ったのは人の心。着目すべきは組織の関係性の濃淡」
プロジェクトマネジメントでは、組織(各種のステークホルダー)について「関係性の構築・維持・発展」という考え方がございます。「壁の有無に関係なく、手を結ばねばならぬ時は手を結ぶ」という視点。
但し、手を結ぶ強さ、言い換えると関係性に濃淡はあります。しかも、濃淡には変化も伴います。
関係性における濃淡の変化は、時間の経過によるものや、事象の違いなどによっても起ります。
ビジネスをはじめとする組織の力が求められる戦いにおいて、利益相反や、好き・嫌い、合う・合わないを超えて、組織の関係性という視点から考えてみるとどうでしょう。
組織の連鎖が悪ければ、勝てる組織にはならないのですから。
※関係性とは、ひとつの会社が有する内部の組織のことだけをいうのではありません。社外組織も該当します。むろん、社外の組織が社内の組織と一緒になるということではないのですが、関係性というものを社内だけで閉じ込めて考えないということで注記させて頂きました。