4月25日(火) 新茶 手揉み見学報告
新緑の五月と言えば木々が新芽の緑で初々しく目に映ります。
ここ和束茶源郷では山の新緑に加え、茶畑の新芽で山なり茶園が一層美しく際立ちます。
5月2日は八十八夜、今年も新茶の季節がやってきました。
今回の徒然草では、4月25日に行われた和束茶手揉保存会による手揉みの様子をお伝えします。
朝の5時に集合し数分で現地へ。
この日は冷え込みも無く、茶葉も露で濡れている事は無く絶景の景色の中、茶摘みが始まりました。
鶯の快い鳴き声に包まれながら昇りくる朝日に照らされて、一芯二葉の新芽を籠の中に摘み入れていきます。
摘み始めて1時間半、約3キロの茶葉は、茶揉み会場に運ばれます。
ここで蒸して、揉む、これがどれだけ大変な作業か知ることになります。
最初の蒸す作業では、その日の茶葉の状態でどれくらい蒸すのか微調整が行われます。
時計を見ながら、二つの釜の茶葉が同じように蒸されるように、声かけでタイミングを合わす作業ではドキドキします。
2人の機敏な動作から、この蒸す作業が今日のお茶の全てを決めてしまうという重要な作業を担っているという、その緊張感が伝わってきます。
手揉み、この言葉にばかり気が向いていたので、「蒸す」というこの作業を無事に経てこそ次の「揉み」につながるのだと気付きました。
一口に揉むと言っても、操作区分があり、それに伴い揉み方も変わります。
それぞれの揉み方には呼称があり多様です。
70度くらいの焙炉(ほいろ)という台上では、お茶を乾燥させながら延々と揉みが続きます。
摘み取られた茶葉は人の手の中で再び息を吹き返したように鮮やかな色を放ち、まるで先にある立派な茶葉への遠い道のりを歩みかけたかに見えます。
3人で交代しながら揉みを進めますが、想像以上に力が要ります。
腰への負担もあります。
それぞれの行程を経て最後の仕上げ揉みでは、一芯二葉の茶葉が1本の針の様な姿に少しずつ近づいていきます。
この茶葉がいつ真っ直ぐになるのだろうと言う思いが、やっとここでその姿に変わる予想が出来ます。
力はゆるめられることなく手の中で最終段階へと近づきます。
焙炉の片隅に寄せられた茶葉は集めては離し離しては集め、美しく並んでは並び替え、端にある茶葉は中へ乾燥が均一になるように手の中で繰り返されます。
ここでは見ていても飽きることなく、ずっと見ていられます。
その力加減は見ているだけだはわからない、まるで魔法にかかったように、茶葉は揉み手によって整然と完成へと昇り詰め、形状が整っていくと共に茶葉は艶を帯び、手からすべり落ちる。
まさしく芸術品です。
揉む事6時間、仕上がった茶葉は生葉の5分の1になります。
3Kgの生葉は600gの煎茶となって初市に出品されました。
この日は3回この作業が行われ、乾燥して全てが終わった時は午後3時でした。
この時期、茶揉み保存会によるこの日1日の限定行事は今年もメンバーの方の熱い気持ちと、技術と労力で成し遂げられました。
現在では機械で製茶を行いますが、こうして保存会の方達がかつての製法を伝えようと活動されていることにより、手揉みの様子を実際にみる事が出来きます。
わが町で見学できる事に改めて感動しました。
和束茶手揉保存会による手揉みの様子(写真はクリックで拡大します)
新緑の五月と言えば木々が新芽の緑で初々しく目に映ります。
ここ和束茶源郷では山の新緑に加え、茶畑の新芽で山なり茶園が一層美しく際立ちます。
5月2日は八十八夜、今年も新茶の季節がやってきました。
今回の徒然草では、4月25日に行われた和束茶手揉保存会による手揉みの様子をお伝えします。
朝の5時に集合し数分で現地へ。
この日は冷え込みも無く、茶葉も露で濡れている事は無く絶景の景色の中、茶摘みが始まりました。
鶯の快い鳴き声に包まれながら昇りくる朝日に照らされて、一芯二葉の新芽を籠の中に摘み入れていきます。
摘み始めて1時間半、約3キロの茶葉は、茶揉み会場に運ばれます。
ここで蒸して、揉む、これがどれだけ大変な作業か知ることになります。
最初の蒸す作業では、その日の茶葉の状態でどれくらい蒸すのか微調整が行われます。
時計を見ながら、二つの釜の茶葉が同じように蒸されるように、声かけでタイミングを合わす作業ではドキドキします。
2人の機敏な動作から、この蒸す作業が今日のお茶の全てを決めてしまうという重要な作業を担っているという、その緊張感が伝わってきます。
手揉み、この言葉にばかり気が向いていたので、「蒸す」というこの作業を無事に経てこそ次の「揉み」につながるのだと気付きました。
一口に揉むと言っても、操作区分があり、それに伴い揉み方も変わります。
それぞれの揉み方には呼称があり多様です。
70度くらいの焙炉(ほいろ)という台上では、お茶を乾燥させながら延々と揉みが続きます。
摘み取られた茶葉は人の手の中で再び息を吹き返したように鮮やかな色を放ち、まるで先にある立派な茶葉への遠い道のりを歩みかけたかに見えます。
3人で交代しながら揉みを進めますが、想像以上に力が要ります。
腰への負担もあります。
それぞれの行程を経て最後の仕上げ揉みでは、一芯二葉の茶葉が1本の針の様な姿に少しずつ近づいていきます。
この茶葉がいつ真っ直ぐになるのだろうと言う思いが、やっとここでその姿に変わる予想が出来ます。
力はゆるめられることなく手の中で最終段階へと近づきます。
焙炉の片隅に寄せられた茶葉は集めては離し離しては集め、美しく並んでは並び替え、端にある茶葉は中へ乾燥が均一になるように手の中で繰り返されます。
ここでは見ていても飽きることなく、ずっと見ていられます。
その力加減は見ているだけだはわからない、まるで魔法にかかったように、茶葉は揉み手によって整然と完成へと昇り詰め、形状が整っていくと共に茶葉は艶を帯び、手からすべり落ちる。
まさしく芸術品です。
揉む事6時間、仕上がった茶葉は生葉の5分の1になります。
3Kgの生葉は600gの煎茶となって初市に出品されました。
この日は3回この作業が行われ、乾燥して全てが終わった時は午後3時でした。
この時期、茶揉み保存会によるこの日1日の限定行事は今年もメンバーの方の熱い気持ちと、技術と労力で成し遂げられました。
現在では機械で製茶を行いますが、こうして保存会の方達がかつての製法を伝えようと活動されていることにより、手揉みの様子を実際にみる事が出来きます。
わが町で見学できる事に改めて感動しました。
和束茶手揉保存会による手揉みの様子(写真はクリックで拡大します)