『ＢＡＲ追分』

大好きな伊吹有喜さんの作品を読みました。

直木賞候補になった「ミッドナイト・バス」より
先に読んでしまった
文庫サイズって手に取りやすいんですよね～

題名は『バールおいわけ』と読みます。
新宿追分(新宿三丁目交差点付近らしいです。)近くの
架空の「ねこみち横丁」にある『ＢＡＲ追分』を舞台に、
シナリオライター志望の宇藤くんと、「ねこみち横丁振興会」の人たち、
お客さんたちのお話です。

夜は『バーおいわけ』なんですが、昼は『バールおいわけ』となって
美味しい食事を出してくれるお店に。
コンソメスープに牛すじのカレーとかボンボンショコラとか
伊吹さんの本は本当に美味しそうな食べ物が出てきて
読んでるとお腹が空いてきます
そして、ＢＡＲならでは
「カナディアンクラブ」というウイスキー
ジンジャーエールで割るカクテル、飲んでみたい

張り詰めていたり、落ち込んでいたりする心を暖かくしてくれる
こんなお店があったら通いつめてしまうな～。
優しい1冊です。

『地図とスイッチ』

朝倉かすみさんの作品を読みました。
１９７２年９月８日生まれの「ぼく」と「おれ」のお話。
交じりそうで交わらない二人のお話です。

「スイッチはたくさんある。どれを押すかが問題だ。」

たくさんあるスイッチのどれを押すかは自分次第。
進んでいく方向を決めるのは、
結局は自分なんだな～と思わせる１冊です。

朝倉かすみさんの作品はこれで２冊目。
最初に読んだのは『田村はまだか』でした。
こちらは、同窓会の２次会で
遅れてくるという田村君を待つ同級生が
昔を回想するお話。
読んでいるうちに、「田村君、早く来ないかな」と
久しぶりに会う友達を待ってる気分になります。

さくさくっと読めます。
読書の秋にいかがでしょう

ちょっと先ですが
１０月２７日～１１月９日の読書週間。
今年の標語は
『いつだって、読書日和』です。

お気に入りの3枚

久しぶりに音楽のお話。

最近、よく聞いているＣＤ。


Smokey Robinsonの『Smokey & Friends』
Carole Kingの『A Natural Woman -The Very Best Of』
Tony Bennett の『Tony Bennett The Classics 』

Carole Kingの声が大好きなんです

Tony Bennettは、母が大好きで
小さい頃、よくレコードで聞いていました。
レディーガガとのデュエットで、思い出しました

良い歌はいつまでも色あせないですね

灰色の脳細胞

アガサ・クリスティーの幻の中篇
『ポアロとグリーンショアの阿房宮』を読みました。

ポアロのシリーズで、事情があって発表されなかった
原稿が出版されたんです。
幻の中篇！となっていたので読んでみたのですが
なんか記憶にあるストーリーで・・・

「死者のあやまち」(長編)の元になったお話でした。
短いのでさくさくっと読めます。

どうして発表されなかったのか・・・
解説も一緒に収録されています。

アガサ・クリスティー、大好きで
一時、ずっと読んでいました。



ポアロもミス・マープルも好きですが
気に入っていたのが、パーカー・パインで
彼のシリーズがたくさんあればいいのになあと
思ったものです

テレビドラマもよく見てたな～。
懐かしい

「木暮荘物語」

久しぶりに読んだ小説です。
三浦しをんさんの本。

前情報はまったく無しで、選びました。
勝手な想像で、「陽あたり良好」的な
木暮荘に住む人たちのさわやかな日常が
書かれているのかななんて思っていたのですが
これが、予想外。
内容はけっこうハード。
でもそれをさらっと、重くならずに書かれているので
さくさく読めました。

元彼に押しかけられる女の子や
彼女の勤め先のオーナー夫婦の修羅場
浮気願望がある大家さん(本文はもっと生々しい・・・)
覗きをしちゃうサラリーマン
自分の体のことで傷ついてる女子大生などなど
共感できる話もあるし、え～・・・と思う話もありました。

古くて、防犯もイマイチ、防音もゼンゼンなってない
木暮荘ですが、広いお庭があって、大家さんの飼い犬がいて。
人間味あふれる感じが魅力的です。