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鳥インフル運ぶアヒル、ウイルスへの免疫持つ ゲノム解読

2013-06-10 22:02:35 | 薬効
鳥インフル運ぶアヒル、ウイルスへの免疫持つ ゲノム解読
AFP=時事 6月11日(火)8時46分配信

ルーマニアの首都ブカレストの湖面に浮かぶカモ(2005年1月12日撮影、資料写真)。

【AFP=時事】鳥インフルエンザウイルスの運び役になることの多いアヒルのゲノム配列を解読したとの研究が、9日の科学誌ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)に掲載された。

薬耐性ある新型鳥インフルを初確認、中国

 アヒルは鳥インフルエンザの宿主として知られているが、興味深いことに、ウイルスに対する免疫を持っていることが多い。中国で新たに発生したH7N9型に対しても免疫を持っているとみられる。

 研究チームは、生後10週間のメスのマガモのDNAコードを解析。アヒルを鳥インフルエンザ感染から守っている免疫システムの遺伝子群を特定し、すでに解析が終わっているニワトリやキンカチョウのゲノムにはこれらの遺伝子群の多くが存在しないことを突き止めた。

 さらに、アヒルの染色体からは、これらの遺伝子の多くがペアで見つかった──このことは、アヒルが鳥インフルエンザに対してニワトリやシチメンチョウよりも耐性が強い理由の説明になるかもしれない。

 研究論文は、アヒルが鳥インフルエンザに対して「最適化された免疫システム」を持っていると結論づけた。


鳥インフル感染状況の予測は不可能、WHO事務局長
2013年05月21日 11:52 発信地:ジュネーブ/スイス

【5月21日 AFP】世界保健機関(World Health Organization、WHO)のマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長は20日、中国でヒトへの感染が拡大している鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)について、今後の感染状況の推移を予測するのは不可能だとの見解を明らかにした。ヒトに感染するようになった経緯が現時点で解明されていないことがその理由だ。

 スイス・ジュネーブ(Geneva)で開幕した第66回世界保健機関年次総会(World Health Assembly)で約3000人の出席者を前に演説した事務局長は、「インフルエンザ・ウイルスは常に変異を続けている。感染がどのように拡大するかを予測できる者はいない」と言明した。しかし一方で、「ヒトに感染するようになった経緯は完全には明らかになっていないが、(中国の)家禽(かきん)市場を閉鎖して以来、新たな感染者の発生は大幅に減少している」と指摘。さらに、「現在、ヒトからヒトへの感染が起こる可能性ははほとんどないとみている」と付け加えた。

 最新の公式データによると、今年3月に中国で初めて人への感染が確認されて以来、同国で報告されたH7N9型鳥インフルエンザの感染者は130人、うち死者は35人に上っている。

 事務局長はまた、中東で昨年初めて確認されて以来、感染が拡大しているSARS様の新型コロナウイルスについて、「現在までに41人が感染し、うち20人が死亡している。感染者の数は少ないが、限定的にヒトからヒトへの感染が発生しており、医療従事者もヒトから感染している」と述べた。

「これら2つの新しいウイルスは、新興感染症や流行の可能性がある病気の脅威が絶えず存在することを、私たちに再認識させるものだ。微生物の世界では、持続的な変異と適応は生き残るためのメカニズム。常に私たちを驚かせる」という。(c)AFP