諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

立夏狂詩曲

2013-05-06 21:47:33 | 日記・エッセイ・コラム

 立夏ーー夏の気が立ちました。晴のち曇り、気温25℃。さわやかな南風が吹きこみ、葉桜を騒がせております。

緑陰に さくらんぼうの 紅(あか)らめば   空翻(ひるがえ)る 五月の燕 ー夢蔡ー

20130506_061 ▲ サクランボ 桜桃 「桜の坊」や、がなまって、さくらんぼう。「セイヨウミザクラ」の実。原産地は、イラン北部~ヨーロッパ西部。現在、日本で生産されている「サクランボ」は、このセイヨウミザクラを原種に改良を重ねたもの。大正期に東北の佐藤さんが改良した「佐藤錦」が有名。(←写真は、友人の薫さん宅のもの。「いずれ、鳥にほとんど食われるし、毛虫もつくので、大枝をおろした。」 わずか下枝に実っていた 桜の坊や。)

ーー薫風に誘われて、市民の森公園を歩きました。

薫風や なんじゃもんじゃの 世の移り 夢蔡

土産ばなしを 聞かされる日々 ー篭人ー 

20130506_012 ▲ ナンジャモンジャの木 写真は、【ヒトツバタゴ】=(ひとつ葉たご) * 中国、朝鮮半島、対馬、本土では、岐阜東濃地方、木曽川流域の一部に変則分布している。初夏に、雪をかぶったように、真っ白の花を付ける。20㍍をこえる大木と成る。

ー 「なんじゃーもんじゃ」 関東地方には、その地方ではみられな種類の大木を指して、「なんちゅうもんじゃ~」と言ったことからきている、とか。

ー その昔、青山練兵場がありました。(←今の神宮外苑です。) 訓練を受ける兵隊さんが、この白い花を付ける大木を見て、何の木か分らず、ナンジャモンジャの木となずけたと言う逸話が残っております。

ー その他、千葉県の香取郡の神崎神社の「くすのき」 筑波山麓の「あぶらチャン」 山梨県鴬宿峠の「りょうめんひのき」も、「なんじゃもんじゃ」と呼ばれている。(「広辞苑」より)

20130506_019 ▲ 【ヒトツバタゴ】の花 学名は“Chionanthos”=チオナンサス。Chion (雪)+anthos (花) モクセイ科

ーー<付録>-- 

20130506_094 ▲ ゆきーやなぎ 【雪 柳】 雪白・5弁の多数の小花。コゴメヤナギ・コゴメサクラとも云う。

ーー 「人間は、もしお互いに騙され合っていなければ、とうてい長い間社会をつくって生き続けられえないだろう」 ラ・ロシュフコーは、挑発的に言っている。もちろん、反語であり、社会とは、そうであってはならないと言うことであろう。▼ 人が、その社会を見放して、所謂、“自然耽美”に奔りこんだとしよう。しかし、自然が持つ想像を絶する程の完璧さが、「人間の不完全さ」の証明となってしまう。

 追記ーー本編は、しばらくの間、書きかけのままでした。少々、別の方へ“興味”行っておりました。 ー5月30日記

 

          ーーー<了>---