諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

子猫 葉かげで昼寝の物語

2009-06-07 17:33:10 | 日記・エッセイ・コラム

  【 栖栖(せいせい)たり  世中の事  歳月と共に相疏(あいそ) なり 】(陶淵明)まさに、こような一日送っております。生活の中で、曜日が、あまり意味を持たなくなってしまいました。

  五月上旬のこんな折に、三匹の子猫が生まれました。隣の物置小屋くらいに、思っていた。母猫は、いつもその方向行くからだ。しかし、気になる。ある日、物陰かに身を潜めて、母猫の行く先を見ていた。▼ 母猫は、、こちらの気配を感じて、しばらく動かなかった。が、やおら、目の前の古くからある樫の大木に駆け上がった。1・5メートル程の高さで大きく枝分かれした所に、しばらく留まっていた。どうせ、こちらが、諦めたら、飛び降りて、草むらの先の物置小屋まで・・・、と思っていた。しかし、いっこうに草むらは、揺れ動かない。はて・・?

  樫の木に近ずき、母猫が、飛び乗った部分を、覗いた。見ました。普段、全く気ずか無かったが、そこには、かなり大きい洞(うろ)があり、、母猫が、鋭く目を吊り上げ、怒りの声をあげ、こちらを睨んでいるではないか。其処が、親子の隠れた棲みかであった。▼古く太い樫の木に開いたウロは、深さ90cm、円みのある底は、径40cmほどでした。猫が、こんな所で、仔を産む何んて想像もしなかった。木の洞を、巣穴にするのは、モモンガ、リスのたぐいばかりと思っていた。

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  乳うばう 子猫に  つよき よわき あり   美 蔡

  樫の木の洞から、自力で這い出せたのは、五月の末であった。今では、植え込みの植栽の周りが、遊びの場で、元気よく走り回っている。5メートル四方が、安全な空間と感じているのか、それ以上は遠くへは行かない。我が家には、猫用の市販のグッズ類は、いっさい無い。子猫は、植木鉢の上から、竜のヒゲの茂みまで、ジャンプする。

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  猫たちは、人間の家の中の事は、知らない。家の中に入れtたことは無い。と言うのは、訳がある。

  母猫は、ノラであった。丁度、今の子猫より少しばかり大きかったろうか、物置小屋の下の穴倉に迷い込んで来たのだ。骨と皮、文字通りやせ細っていた。ヨロヨロしながら、愛犬の食い残しを狙って這い出してきていた。しかし、用心深く、気配を感じると、穴へ逃げ込んだ。▼ あまり、憐れだったので、愛犬の夕食のほんの少しを、毎日、穴の前に置いてやった。餌を置く位置を、段々に家側に、近ずけた。、以来、窓際に置いた縁台の下を、住まいとしている。もちろん、猫親子は、そこを本拠とし、日々を送るのである。

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  この季節である。晴れて、陽射しが強い日の昼寝は、葉蘭の陰の石の上に限るようだ。ひとしきり遊んだ後、熟睡している。雨の日は、縁台下のタオルを敷いた植物トレィーの中で過ごす。昼寝の時は、三匹重なり合って、出来るだけ壁ぎわによる。

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  母猫は、時々狩をする。「サア、食べなさい」 とばかりに、、獲物を、昼寝の子猫の目の前に置いて、また出かけていく。巣立ったっばかりのムクドリだろう。足の色が、うすい肌色である。半分は、母猫が、食べたのだろう。目覚めた子猫は、目前にあるモノを見つめる。そっと足を延ばし触る。そして、口をつける。初めての生の野生の体験である。

  そこに、【残酷さ】しか見ないとしたら、それは、人間の論理である。たしかに、生なましく、気持ちが悪い。しかし、猫側からすれば、それは、関係ないことである。猫にとっては、学習と経験の問題なのだ。

  「シタビラメの洋風 仕立て」 「シロミサカナの和風仕立て」 「カツオ***仕立て」 「海の幸ミックス」「 シチメンチョウの洋風・・・」 ▼ファミリー・レストランのメニューではない。これは、猫餌のネーミングの例である。実蔡に、ペット・コーナーあるものを、差し障りあるのでもじってある。それにしても、【猫に魚】と決めてかかっているのは、少々滑稽ではあり、人間の自己満足の現れである。(別にペットの餌メーカーや販売店にケチをつけるつもりは無い。悪しからず。)

  問題なのは、ここに、見え隠れする【人間中心主義的な考え方】なのだ。勿論、人間中心が、すべて悪いとは、思わない。しかし、今日、人間の都合を優先するあまり、【自然】を、無視してかかる事態が、数多く発生している。【人間の条件】は、【自然】と対立して在るのではない。人間も、また【自然】の一部なのだ。それを忘れて、事を運ぶと、【人間の条件】が、足元から、音を立てて崩壊しはじめる。

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  「アッー!ナニカウゴイテルゾ」 「 ドコダ~?」 「 ソコノ クサノトコロ~!」と言っているか、どうか解らない~。

  子猫らの うごき見あきぬ ひと日かな  美 蔡

   

  

  

  

  

  


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1 コメント

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こんばんは♪♪ (えり)
2009-06-19 23:19:31
こんばんは♪♪
子猫ちゃん、本当に可愛いですね。ウチも昔猫を飼っていました。今は亡くなってしまっていないのですが・・・
可愛いけどクールな面を持っている猫が好きなんですよ。
また、猫ちゃんの記事書いて下さいね!!楽しみにしています~。
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