アレコレ着る人委員会「平成きもの白書」

委員会は、着る人にとって好ましい商品やサービスや環境を積極的に情報発信し、快適なきもの環境を作ることを目指します。

まだ人数に余裕があります。参加ください。

2012-03-16 22:24:13 | 第2回イベント

3月31日、4月1日ともに人数に余裕がありますので、ぜひご同伴の上、参加ください。第3回「きもの周りのすぐれもの」のアンケートでいちばん人気の気仙沼のたかはし、高橋和江さんがゲストに、とくに夏の快適な下着対策のノウハウを紹介していただきます。また新宿津田家の協力を得て、皆さんの推薦されたすぐれものを展示即売できるようにしました。そして、夏のきもの、単衣のきものの仕立てからお手入れ、コーデから下着まで、快適に着るための知恵や工夫、疑問にすべて着る人、売る人、売る人が即決回答します。当日参加頂き、それぞれの人の”生きた知恵”を生かして、“衣更え”という悩ましいきものの決まりにとらわれない、新しいきものの世界をぜひ、お楽しみください。

第2回着る人委員会特別イベント・5-9きもの イン人形町

参加すれば、夏のきもの、肌着からコーデまで、きこなしのすべてがわかる!

■開催日時/3月31日(土)1030分から17

        4月   1日(日)1030分から16

■開催場所/日本橋人形町・東京山喜ビル・3階 特別会場

          東京都中央区日本橋人形町3-5-9

          (東京メトロ日比谷線、都営浅草線「人形町駅」から徒歩1分)

■会費  /おひとり2,000円(5-9きものオフィシャルブック付き)

■募集人数/各日80人

*同伴OKです。会費は同額2,000円です。

*会場の都合により応募者多数の場合は抽選とさせて頂きます。なお事前に会費の払い込みの完了をもち、正式参加とします。また振込手数料はご負担下さい。

■募集締切/3月20日

■募集方法/①FAX・0368081819 ②Eメールinfo@arecole.com

いずれも①お名前、②〒、③ご住所、④電話番号、⑤参加日、⑥懇親会の参加、不参加をご記入の上、お申込み下さい。参加者には後日詳細ご案内をお送りします。

 

今回はゆっくり参加者同士でお話ができるよう時間に余裕を持たせました

■イベント/

①作る人交流(1)/5-9きものメイキングストーリー

オリジナル綿麻の生地に、染め、絞り、いままでにないきものができるまで、それは楽しい苦労の連続でした。また今回の発表の華の1つの献上博多。着る人の知恵を総結集したすぐれものができました。それら着る人本位のきものができるまでのもろもろ、ぜひお聞きください。もちろん5-9きもの、かわいい帯留まですべてをご披露します。

②売る人交流/夏のきものの疑問に即答します

生き字引のような呉服店主が、仕立てからお手入れまで着る人の夏のきものの様々な疑問、お困り事に即答します。事前にご質問いただければ、いっそう詳しくご説明できます。

③作る人交流(2)・夏の下着の疑問に即答します!

第3回アンケート「きもの周りの便利グッズ」で1番人気の気仙沼たかはしさん。数々の工夫を加えた夏の汗対策はじめ、快適にきものを楽しむグッズの数々を店主の高橋和江さんをお招きしてご紹介します。

④着る人交流(1)きもの周りの便利グッズ、集めました

第3回アンケートに寄せられた各委員の推薦便利グッズ、できるだけ集めました。

⑤着る人交流(2)角出し&半幅帯の結び方講座

人気の着付け教室の主宰者が、わかりやすい夏のきもののおしゃれな帯結びの“こつ”をお教えします。

⑥聞いて、聴いて、訊く3者交流

フリーなお時間に参加した作る人、着る人、売る人のどなたとでも、日ごろ思っている疑問や聞きたいこと、情報交換どんどん行ってください。ちょっと人見知りする方、アレコレが仲介します。今回参加する作る人、売る人はあなたのきもの生活を応援できる知恵や工夫、そのすべを持つ方々ですから、遠慮なく利用ください。

⑦食べて、飲んで、きもの談義(3者懇親会) 

人形町のビストロ、シェ・アンドレで懇親会を開催します。会場の都合により、募集人数は、最大15人。

3月31日(土)、17:30〰19:30 おひとり会費4,000円(ワンドリンク付き、税込み)。参加お申込み時に、懇親会の参加、不参加もご記入ください。


5-9きもの(7)白生地②

2012-03-16 22:14:15 | 第2回イベント

なんと打ち合わせの時に、生地の厚み、硬さの参考に渡した「備長炭の生地で作るものだと思いこんでいた」と白生地メーカーのA社長。納品されてきたのはグレーに染められた白生地。当初汗の消臭効果があるので備長炭を織り込んだ生地も候補に挙げたのですが、グレー地の上に染めが重なり、発色が計算しにくく、きれいに染まらないのではないかと、却下したのですが、A社長はなぜか「却下」した記憶が欠落していて、先染めで糸を染め、それから織ったものですから、生地は白ではなくグレー。思い込みは、怖いですね。しかし、白生地ができなければ絞りも型染めもできませんので、さあ困った。染めや絞りの試作に約1ヶ月かかります。白生地の織り直しにもやはり1ヶ月。このままでは2月末に生地ができ、3月末に試作が終わり、実際に着て、水洗いして、色落ちやj縮、染色の具合などのテストを行い、それから本番では完成品は5月に入ってしまう。それでは今シーズン見送らなきゃならない、嘘でしょ。それから2,3日は生地を担当した三勝の天野社長は、死に物狂いの折衝で、なんとか2週間で織れるように段取りをつけ、ぎりぎりセーフかどうかの微妙な日数ですが、とにかくゴー。しかし、この失敗が1つよかったのは、生地の上りが計算より「透け感」が目立つことがわかったこと、急遽織直しは、横糸の本数を増やし、生地の密度を高めることができたことは、けがの功名でした。この失敗した生地も31日には展示いたします。今でこそ、楽しい苦労といえますが、当時は中止もありかと、一瞬考えた暗い、眠れない日が2、3日続きました。

そんな苦労の末にできたのが写真の今回5-9きものに使う綿麻の生地です。上は「生なり」といわれる織りあげたままの状態の生地です。糸が切れたり、ほつれたり、毛羽立たぬように糸に糊を含ませ、織やくすくしていますので、まだ糊が付いていますので、生地に硬さがあります。この段階で生地幅は指定通り41.5センチです。写真では分かりにくいのですが、下は「生なり」の生地を「水に晒し」、糊を抜く工程を終えたものです。生地幅が約2〰2.5センチ縮んでいます。この晒した生地を型染めする時には、染め場でさらに水に晒らし、下処理をしてから、生地の目や、耳をそろえ、約40センチにして型染めしてゆきます。織物は、糸の太さや本数を指定すれば計算上ではきちんと織りあがってくるはずなのですが、実は同じ糸の太さを指定しても、産地や糸質、撚り具合、さらに機1台1台によっても微妙に織上りが違うことを、今回初めて知りました。 こんな失敗、けがの功名の上に今回の5-9きものはできあがってきました。


5-9きもの(6)白生地①

2012-03-16 20:58:25 | 第2回イベント

 今回発表する5-9きもののコンセプトは「5月から9月まで5ヶ月着まわす新セオリーの単衣です。陽気の良い5月に袷を頑張って着なくても、体感で素直に快適に単衣を着ればいい、と着る人委員会から提案に応え、欲張って初夏から夏、盛夏、晩夏、初秋とコーデを変えて着られるように、まず生地作りからスタートしました。最初に藤井絞さんの雪花絞りに使っている綿麻の生地と備長炭を織り込んだ綿麻の生地データを参考にして、数種類を検討し、綿70%、麻30%の比率で平織、5月に単衣として着られる厚味を持たせ、さらに6,7月の暑さに涼やかに着られるようにと、相反する要望を叶えられるように織ることにしました。具体的には、縦糸は1,050本、横糸110本。生地幅は縮みを考慮して41.5センチ、長さも13.6メートルと決め、発注したのが年末でした。織りあがるのに約1ヶ月。予定通り、1月末に織り出しの20反が織りあがってきたのですが、びっくり仰天。正直、何が起きたかわからず、久しぶりに頭が真っ白になってしまいました。