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就労時間と、子どもと、保育所の役割

2018-07-28 01:39:27 | つれづれに思いつくまま
二十数年前、保育士だった。

当時の時間外保育は、朝は7時半からで、夕方は18時半まで。
その保育時間を延長する話が出ていた頃…



一番下っ端だった私。
保育時間を延長するよりも、働く方々が就労時間を選べる社会になればいいのに…と言ったことがある。

先輩保育士に酷く怒られた。


何を考えているのか?
社会に逆行する。
保育所の存在意義がなくなるだろが。
…と。



乳幼児期に、親と過ごす時間よりも、保育所で過ごす時間の方が長いなんて、異常じゃないの?
7時半に保育所に登園する為に、何時に起きるの?
朝ごはんは何時?
そして、保育士の子どもは誰がみるの?


朝の早い子は、帰りも遅い。
子どもの生活が、親の就労時間によって決まる。
子どもにとっては、慌ただしい日々と、足りない睡眠時間。
親も然り。



先日、職場の看護師さんが、保育時間が長くなって、お金を払えば夕食も食べさせてもらえて本当に助かる…と話されていた。


それを聞きながら、働く親視点ではそうかもしれないけど、朝の7時過ぎから12時間程を保育所で過ごす子どもら…って、何なんだろうと感じた。


…で、
「子どもが保育所で過ごす時間に対して、無理のない就労時間で働ける社会になって欲しいですね」と話すと、キョトンとされた。


え?
な に ゆ う て る の ?
って、表情。


残業ありきの就労体制。
安い賃金。
仮に月に20万円貰ったとしても、夫婦と子ども一人、生活できる訳がない。
できたとしても、余裕のない生活だろう。


しかも、高度プロフェッショナル制度が導入されると、残業が加速されるのではないかと危惧する。


働かなければ、生活できない。
なんで、フルタイムで夫婦共働きしなければ生活できない?

それで子どもを産めや、育てやと言われても、無理でしかない。

しかも、収入に応じて保育料は決まるので、共働きすると必然的に高くなる。
働く為に子どもを預けるのか?
預ける為に働くのか?

訳が分からない。



こんな社会、なんかヘンだよな…と思う私が、ヘンなんだろうか?!


社会のシステムが変わらなければ、労働も変わらない。
子どもの生活も変わらない。


保育所を増やし、保育時間を延長するよりも、先ず賃金を上げ、就労時間を短くするとか、就労時間が選べる体制がとれないのだろうか?



言っても仕方がないことなのかもしれないけれど、働く親と子どものことを思うと、どうしても社会のシステムへの葛藤がうまれる…。



そして通勤時のこの様子が



不謹慎かもしれないけど、アウシュビッツ強制収容所で降ろされる人々と同じに見えてしまう。




理想論かもしれないけれど、働きやすい社会になって欲しい。







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