最近はワンクリックとか、フィッシングとか、いろいろ怖い話を聞きます。
でも、インターネットの話ではなくて、クルマの話です。
クルマの前後方向を軸とする回転運動をロールといいます。
カーブを曲がっているときにクルマが外側に傾くあれです。
そのロールを減らすためのスタビライザ。乗用車にはだいたい装備されています。
そしてそのほとんどはコの字型のバーを車体に固定し、アップライトやサスアームなどとリンクでつないだ格好をしています。左右のサスペンションをコの字型のバーでつなぎ、片方のサスペンションにかかった力を、バーを介して反対側にも力を伝えてロールを抑制するわけです。
今回はそのリンクのお話です。
クルマの改造で、車高を下げることがあります。
見た目的にも低く構えたクルマはかっこいいですし、低く固めたサスペンションはコーナリング性能を向上させるということで、走り志向のクルマから見た目志向のクルマまで、ローダウンされていることがほとんどです。
しかし車両のスタビライザは標準の車高にあわせて設計されていますので、ローダウン状態ではその性能を生かしきれません。
クルマの旋回性能を上げようと車高を下げても、実はそれがスタビライザの性能を妨げていることもあるのです。
なぜローダウンがスタビの妨げになるのか?ということに関しては、百聞は一見にしかず、文章で書くより図を見ていただく方が早いと思います。
アジャスタブルスタビリンクをたくさんラインナップしているメーカー、AutoEXEのサイトから拝借してきました。商用利用じゃないので許してください!(問題があればすぐ削除/差し替えしますのでご連絡ください…って関係者は見てないと思うけど^-^;)
AutoEXEはもちろんマツダ車のみのラインナップなのですが、渋いパーツが多いところとか、部品の説明が細かいとことか、サイトがちょっと野暮ったい(←失礼)ところとか、素敵な会社だと思います。
(画像クリックで拡大します)
と、こんなわけですが、
真ん中の【ローダウン時】という図、なんか矢印の方向、変じゃないですかね?
画像を拝借しておいてケチつけるのもなんですが、ちょっと矢印の方向が変な気がします。
スタビライザの働きを考えてみます。
スタビライザは先述のようにコの字のねじりバネです。これをトーションビーム方式といって、サスペンションの上下の入力を回転運動に変え、バーをねじります。ねじりが加わると応力が発生し、その応力を解放しようと、反対側のサスペンションを押し上げる、つまりロールを抑制するように働きます。
車高を下げ、バーの角度が変わってしまった状態ではサスペンションの入力のうち、回転運動の接線方向の分力だけがバーをねじる力になり、半径方向の分力はバーをねじる力にならないのです。だからスタビライザの効果が薄れるのですね。
この現象は反対側のサスペンションでも起こり、バーを伝わってきた力のうち、サスペンションのストローク方向の分力のみがサスペンションに作用してロールを抑制するように働きます。ここでもそれに垂直な力は無効というわけです。
ということで真似して図を書いてみるとこんな感じになるのではないかと思います。
(画像クリックで拡大します)
ちょっとごちゃごちゃしてしまいましたけど、矢印の向きはこんな感じになると思います。もちろんリンク長を適正に調整することでスタビの角度を是正する、ということには全く異論がありません。リンク長を補正し、スタビライザの本来の性能を発揮させたいものです。
と、いうことで前置きが長くなりましたが、今回はこのスタビリンクを自分で作ってみようという企画です。Z32用の調整式スタビリンクという部品も無くはないようですが、かなり高いので自作に挑戦してみようと思います。
内容が長くなってきたのでいったん終わります。実践編は別に書こうと思います。ではでは。
でも、インターネットの話ではなくて、クルマの話です。
クルマの前後方向を軸とする回転運動をロールといいます。
カーブを曲がっているときにクルマが外側に傾くあれです。
そのロールを減らすためのスタビライザ。乗用車にはだいたい装備されています。
そしてそのほとんどはコの字型のバーを車体に固定し、アップライトやサスアームなどとリンクでつないだ格好をしています。左右のサスペンションをコの字型のバーでつなぎ、片方のサスペンションにかかった力を、バーを介して反対側にも力を伝えてロールを抑制するわけです。
今回はそのリンクのお話です。
クルマの改造で、車高を下げることがあります。
見た目的にも低く構えたクルマはかっこいいですし、低く固めたサスペンションはコーナリング性能を向上させるということで、走り志向のクルマから見た目志向のクルマまで、ローダウンされていることがほとんどです。
しかし車両のスタビライザは標準の車高にあわせて設計されていますので、ローダウン状態ではその性能を生かしきれません。
クルマの旋回性能を上げようと車高を下げても、実はそれがスタビライザの性能を妨げていることもあるのです。
なぜローダウンがスタビの妨げになるのか?ということに関しては、百聞は一見にしかず、文章で書くより図を見ていただく方が早いと思います。
アジャスタブルスタビリンクをたくさんラインナップしているメーカー、AutoEXEのサイトから拝借してきました。商用利用じゃないので許してください!(問題があればすぐ削除/差し替えしますのでご連絡ください…って関係者は見てないと思うけど^-^;)
AutoEXEはもちろんマツダ車のみのラインナップなのですが、渋いパーツが多いところとか、部品の説明が細かいとことか、サイトがちょっと野暮ったい(←失礼)ところとか、素敵な会社だと思います。
(画像クリックで拡大します)
と、こんなわけですが、
真ん中の【ローダウン時】という図、なんか矢印の方向、変じゃないですかね?
画像を拝借しておいてケチつけるのもなんですが、ちょっと矢印の方向が変な気がします。
スタビライザの働きを考えてみます。
スタビライザは先述のようにコの字のねじりバネです。これをトーションビーム方式といって、サスペンションの上下の入力を回転運動に変え、バーをねじります。ねじりが加わると応力が発生し、その応力を解放しようと、反対側のサスペンションを押し上げる、つまりロールを抑制するように働きます。
車高を下げ、バーの角度が変わってしまった状態ではサスペンションの入力のうち、回転運動の接線方向の分力だけがバーをねじる力になり、半径方向の分力はバーをねじる力にならないのです。だからスタビライザの効果が薄れるのですね。
この現象は反対側のサスペンションでも起こり、バーを伝わってきた力のうち、サスペンションのストローク方向の分力のみがサスペンションに作用してロールを抑制するように働きます。ここでもそれに垂直な力は無効というわけです。
ということで真似して図を書いてみるとこんな感じになるのではないかと思います。
(画像クリックで拡大します)
ちょっとごちゃごちゃしてしまいましたけど、矢印の向きはこんな感じになると思います。もちろんリンク長を適正に調整することでスタビの角度を是正する、ということには全く異論がありません。リンク長を補正し、スタビライザの本来の性能を発揮させたいものです。
と、いうことで前置きが長くなりましたが、今回はこのスタビリンクを自分で作ってみようという企画です。Z32用の調整式スタビリンクという部品も無くはないようですが、かなり高いので自作に挑戦してみようと思います。
内容が長くなってきたのでいったん終わります。実践編は別に書こうと思います。ではでは。
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