第58回愛媛マラソン物語その７

お堀が見えてきた。ようやく長い４２．１９５キロが終わる。
3時間50分ぎりぎりといったところか。
城内にはいり、フィニッシュ！！
時計は3時間50分１秒だった。
なんとか走り切ることができた。
ゴール付近には嫁がいた。
普通なら感動的な抱擁を！！
なんて出来る年ではなく、1時間後グランフジで
待ち合わせることにした。

タオルをもらい記録賞を手にして荷物を取りに行って
いもたきを食べようと歩いた瞬間、
あったったたた！！
再び北斗の拳になってしまった。
お前はもう死んでいるといわんばかりに倒れこんだ。
内心、京都は走れないかもと。
座り込んで、しばらくして痛みが引いたので
いもたきを食べに向かった。
そして、パン、スープ。
愛媛マラソンはこのあたりが充実しているよね。
一通りのものを食べて、キスケの湯に入り
グランフジまで
とぼとぼと歩いて行った。

帰りは嫁に運転してもらった。
ということは、途中でビールを買ったのは言うまでもない。

愛媛マラソンが終わった。

記録は3時間50分1秒。ネットでは3時間48分18秒の自己最高だった。
やはり心配された足のつり。
癖になっているのだろうか。
こいつを克服しなければ3時間40分切りはないと思った。
ただ、去年よりは楽だった。
やはり練習は嘘をつかなかったということか。
人生7回目のフルマラソンが終わった。


（完）

引き続き京都マラソン物語をお楽しみに！

第58回愛媛マラソン物語その６

昨年両足がつった北環状入口交差点を左折し、止まることなく走った。
時計を見るとキロ6分を切るペースだった。
そして、38キロ過ぎ。
人生初のゾーンとやらを経験。
この5キロは1キロ近く歩いたのも関わらず30分21秒だった。
のこり、2キロちょっと。
本町の電車の踏切のところに差し掛かると
篠崎氏（仮名）が歩いていた。
あとで聞いたが、風邪で気分が悪くなったとのこと。
特に挨拶もしないで抜き去った。
この1キロはなんと5分9秒まで上がっていた。
ゾーンって恐ろしい！！

つづく

第58回愛媛マラソン物語その５

愛媛マラソン最大の難関、平田の坂は36キロ過ぎ。
持ちこたえてくれ。何度も地面を思いっきり踏んでいた。
途中一般の観客にスプレーをかけてもらった。
がんばれ～しか言ってもらってないが、熱くなる。
ほんと有難い。

この5キロは31分06秒。なんとか持ちこたえている。
そして平田の坂にさしかかった。
最初は走っていたが、足をかばって走っていたせいか
足が出ない…。だめだ、昨年と同じじゃん（涙）

そして、歩き出した。あ～～～今年もここから歩きか・・・。
そう考えながら歩いていると、後ろから石川氏（仮名）が
お疲れ様と言わんばかりに抜いていった。
「大丈夫ですか」とは言っていたものの、顔はにやけていた。
やはり要注意人物だった（爆）

さあようやく頂上にたどりついた。
ここからは、多少のアップダウンはあるが
下り＆平坦だ。
この1キロ近く歩いていたので、少しは回復した。
そして再び走り出した。

つづく

第58回愛媛マラソン物語その４

土手を過ぎて折り返し地点までは
長くだらだらと上りが続く道のり。
折り返し地点が見えた。
第56回大会はここで足がつって、ここから歩いた。
これもマラソンとは言えないであろう。

25キロを過ぎた。この5キロは25分47秒。順調だ。
このままいけば3時間40分はクリアだな。
と思った瞬間！！

あたたたたっ！
北斗の拳じゃない！！
心配された足がつったのだ。
距離にして27キロ。
やばい、一瞬立ち止まって深呼吸。
冷静にならねば！

走る前こんなことを聞いていた。
足がつったら地面を思いきり踏めと。
スピードは下がるがなんとか走れると。
素直な私はすぐに実践。
ドシッッ！！
つった左足を思いっきり地面にたたきつけた。
ほほぅ～幾分楽になったぞ。
とりあえず、30キロ過ぎの給水所までは
遅くてもいいからこのまま走りそこからどうするか考えよう。

30キロを過ぎた。この5キロは初めて26分倍々計画を下回る
28分０２秒と2分近く遅くなり、前半の貯金を使い切っていた。

給水所で水、スポーツドリンクを立ち止まって飲み
屈伸をし、この後のプランを練った。
多分これ以降は、キロ5分40秒も難しくなるだろう。
ただ、サブ4は達成したかったので、残りの12.495キロは
キロ6分30秒は超えないように、走ることを選択した。
そして再び走り出した。

つづく

第58回愛媛マラソン物語その３

いよいよスタートの号砲が鳴った。
まずは落ち着いて気負うことなく自分のペースで。
スタートまで2分はかからなく1分43秒のビハインド。
まずまずだね。徐々に26分計画を実行していけばいい。

さて、5キロにさしかかったところでアスリートの石川氏（仮名）を抜いた。
今年はゴルフを覚えどうも満足のいく練習ができなかったみたいだが
サブ４は目指すとのこと。ただ、顔を見ると、頬がすっきりとしていて
1月はかなり走りこんでいる模様だった。

5キロのラップは25分44秒。想定よりやや早いが、
スタート時の1分43秒を取り戻すためには
このくらいでいいのだろう。
しかし、ここからがいけない。
向かい風、平田の坂があるのにもかかわらず
次の5キロを24分54秒、
その次を25分9秒で走ってしまった。

15キロ通過は1時間17分30秒とスタート時のロスを入れても
26分計画から早くも30秒早くなってしまった。

頭の中では、これって昨年と一緒？なんて思いながら次の5キロは25分35秒。
既に旧北条の狭い土手を走っている。
ほんと沿道の応援は絶えなく温かい声援をいっぱいもらったよ。
そして中間点。1時間48分44秒。想定より1分近い速さだ。

中間点には苦い思い出があって、55回の大会はここから歩いた。
半分近く歩いたからマラソンとは言えなかった。
ほんとうに辛い大会だったのが蘇った。今年はまだまだいける。

つづく