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郷土食研究会 うまかっぺ!茨城 

茨城の郷土食に関するあれこれ。また、そこから、「食」だけではない、た~~~くさんの、よもやま話などなど・・・

「田楽餅」 と 「しょーびき(しょーぴき)餅」

2017-01-09 14:58:15 | グルメ

 

前回、「茨城の正月料理」ということで紹介した料理の中で、「田楽餅」というものがありました。

豆腐・味噌・卵・砂糖で作ったペーストを、切り餅に塗って焼いたもの とのこと。

茨城県央地域を中心に食べられてきた伝統食だそうです。

またこれとは別に、最近テレビ(ケンミンショーでしたか)でも紹介された「しょーびき(しょーぴき)餅」

こちらは茨城県西地区を中心に食べられてきたというお餅の食べ方。

正月から既に1週間以上経ってしまいましたが、せっかくなので再現してみました

 

(1) 田楽餅

前回も紹介した「いばらきの味-郷土料理献立集 食・彩・百・景」(茨城県衛生部成人病対策課 編集・発行 1995年1月発行)の記事を参考に作ってみました。(分量など詳細は上記文献をご参考下さい。多分県内の図書館だったらあるかと思います)

① 水を切った豆腐(木綿豆腐)、味噌、砂糖、とき卵を混ぜます(あれば、香りづけに柚子)。

 

豆腐はすり鉢でよくすりつぶすようです。写真のすりつぶし方は足りないかもしれません

 ※味付けは好みで良いのかと思います。卵が多いとゆるくて垂れやすいので注意。

② ①を切り餅に塗って、オーブンで焼いて出来上がり

 ※上の文献では囲炉裏端で焼くことを想定しているのか、「切り餅の両面に塗って表面が乾くまで焼く」となっていますが、オーブントースターで焼いたので、片面だけ塗っています。

 

(2) しょーびき(しょーぴき)餅

 「しょーびき」は「塩引き」からきているかと。「しょーぴき」と「び(B)」音が「ぴ(P)」音になることもあるのは、茨城弁ならではですね♪ 

これは、焼いた塩鮭の切り身をほぐして、焼いたお餅に挟んで食べるというシンプルなものが一般的のようです。

①塩がうんと効いた辛塩鮭の切り身を焼いて、身をほぐす。

 ※最近は辛塩鮭は見かけないので、普通の塩じゃけでも良いと思います。塩気が足りなかったら塩を足せばOKではないかと思います。

 

辛塩鮭は焼くと、写真のように塩が表面に析出します。

かなり塩辛いので、食べる時は、量はちょっとで良いかもしれません。

 

② 焼いた切り餅に、①を挟むようにして食べる。

 

 左:しょーびき(しょーぴき)餅

 右:田楽餅(お豆腐はもう少し滑らかにした方が、見た目は良いですね

しょーびき餅は、鮭&米で王道の味です。

田楽餅も、滋味豊かでとても美味しい。

また並べると黄色で、きれいですよね

めでたい色の組み合わせもお正月らしいです

お餅に、鮭や、豆腐・卵・砂糖・・・と、昔は大変なごちそうだったはず。

 

今でももちろん美味しくて、伝統的に食べられていた土地の方にとっては、

「これがなければお正月でない!」

という方も多いのはないでしょうか。

 

「知らなかった」という方、まだ切り餅が残っていたら、お試し下さい

うちも今年作ってハマったので、来年もまたお正月には作って食べます

 

(市川)

 

 

 

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茨城のお正月料理

2017-01-01 20:21:28 | グルメ

新年あけましておめでとうございます。

今年も、ゆる~くですが一歩一歩進んでいこうと思います。

よろしくお願いいたします。

 

さて、お正月といえば、おせち料理

 

茨城のお正月料理はどんなものがあるんだろう・・・?ということで調べていますが、

たとえば、

公益社団法人全国学校栄養士協議会さんのサイトで、

「地場産物を利用した行事食」の「冬の行事食」の中に、

茨城県の1月」として< お正月> 田楽餅(でんがくもち)

http://www.zengakuei.or.jp/gyoji/08ibaraki/ibaraki1.html

が紹介されています。

 

「茨城」も広くて、どこの地区かは上記サイトでは明記されていないのですが、

「いばらきの味-郷土料理献立集 食・彩・百・景」(茨城県衛生部成人病対策課 編集・発行 1995年1月発行)

という資料に、常北町食生活改善推進員連絡会議 からの報告として、やはり「田楽餅」が紹介されています。

その中の一文に

正月3ヶ日無病息災を祈り、田楽餅と煮豆(黒豆)、こぶ巻き、芋串、干し柿等を食するのを、慣例として今も行っています。

とあります。

上記サイトの紹介文とかなり一致しているので、少なくとも 旧常北町(現在は城里町の一部)で伝わる料理と言えるでしょう。

 

さて、この「田楽餅」ももちろん興味ありますが、上記サイトの「由来」の項に、

正月、三が日は無病息災(むびょうそくさい)を祈り、干し柿(ほしがき)・黒豆(くろまめ)・昆布巻き(こぶまき)の順に食べる慣(なら)わしがあります。福(ふく)をかき(柿)寄せる、健康で忠実 (豆)に働き、喜び(昆布(こんぶ))楽しく幸せに暮らせるようにという意味です。

の一文に興味を惹かれました。

干し柿 → 黒豆→ 昆布巻き

の順に食べるとのこと。

左上:こぶ巻き、下:黒豆、右上:干し柿

 

私は寡聞にして食べる順について知りませんでした

でも、この順番を知ったら、是非この順で食べたいですね

 

この順番については、全国的に言われているのか、茨城(の特にこの田楽餅を食べる地区)で言われているのか、興味あります。

ご存じの方、是非ご教示頂けると嬉しいです

 

ところで、上記サイトにも上記文献にも、お正月に田楽餅芋串を一緒に食べる旨の説明もあります。

こちらも、お正月料理として作って是非食べてみたいですね

田楽餅も作ってみたら、また報告したいと思っています。 

 

さて、もう一つの話題。

霞ヶ浦・北浦沿岸名産、わかさぎの串焼き

焼きわかさぎは、江戸時代、麻生藩(現在の行方市麻生地区)から将軍への献上品だったそうです

焼いてアツアツのわかさぎに醤油をちょっと垂らすと・・・もう~たまりません

 

郷土の食材と伝統食を感じるお正月、お住まいの土地に伝わる料理を味わうのも良いものです

 

(市川)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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