組織が生き残り成功するには、自らがチェンジ・エージェント、すなわち変革機関とならなければならない。
変化をマネジメント(変化に対処)する最善の方法は自ら変化をつくり出すことである。
しかるに経験の教えるところによれば、組織にイノベーションを移植することはできない。
組織自らが、全体としてのチェンジ・エージェントへと変身しなければならない。
そのためには、第一に、成功していないものはすべて組織的に廃棄する必要がある。
第二に、あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的かつ継続的に改善していく必要がある。
すなわち、日本でいうカイゼンを行わなければならない。
第三に、あらゆる成功とくに予期せぬ成功、計画外の成功を追求していく必要がある。
第四に、体系的にイノベーションを行っていく必要がある。
チェンジ・エージェントたるための要点は、組織全体の姿勢を変えることである。
組織の全員が、変化を脅威ではなく機会として捉えるようになることである。
:「経営の真髄 p107」
体系的イノベーションとは何か?
廃棄、改善、成功の追求、体系的イノベーションとあるが、先の3つを実行する仕組みが体系的イノベーションとは違うのか?
変化をマネジメントするという言葉はドラッカー的ではない。
ドラッカーは変化はコントロールできない、できることは変化の先頭に立つことだけであると言っている。
よってここでは、「変化をマネジメントする」よりも「変化に対処する」が正しいと考える。
成果をあげるための仕組みを小さな環境の変化に合わせてカイゼンし、大きな環境の変化に合わせてイノベーションすることをマネジメントと呼ぶと理解しやすい。