運と機会はあらゆる人間活動に影響を与え、事業に影響を与える。
しかし、運だけで事業はつくれない。
機会を発見し、それを開拓する企業だけが繁栄し、成長する。
しかも、いかに体制を整えようとも、実現できるものはその可能性をはるかに下回る。
機会は、現実に実現されるものの数を常に上回る。
危険や弱みが機会の存在を教える。
それらを機会に転化するとき、異常な成果が得られる。
時には、そのような転化はマネジメントの姿勢だけでもたらされる。
機会の存在は3つの問いによって明らかにされる。
第一に、事業を脆弱なものにしている制約は何か。
第二に、事業内においてアンバランスになっているものは何か。
第三に、事業に対する脅威として恐れているものは何か。
:「創造する経営者」
「マネジメントの姿勢」は「仕事に取組む姿勢」の方が分かりやすい。
事業を脆弱なものにしている制約は何かとあるが、第一に強すぎる労働組合はそれにあたる。
第二に、過去から延々と積み上げられたルールである。
ルールの中でも人事と評価の影響が特に大きい。
第三はタスク制になっている場合の個別バランスと全体バランスが考えられる。
第四は生産性の低下が考えられる。
従業員の生産性を落とすことなく、新たな生産性の向上ツールを導入することは簡単ではない。