セキ
おお、なんと甘美な響き・・・!!
どうも関です。
囲碁に「セキ」という言葉があるんですよ。
真ん中らへんにある、黒の3つと白の4つ
どちらも、けっこう囲まれてて、今にも取られそうな気がします。
えいっ
たまたま黒の番だったので、白を攻めてみました。
次は白です。どうなるでしょう・・・?
ほいっと
▲に打つことで、黒の4つが取れました。
ああ、黒は攻めちゃいけなかったんだ・・・
なら、白から行ってみよう。
▲に打ちました。次は黒の番です。
どうなるでしょう・・・
ほいっと
こうなりました。
あれ、白から攻めるのもダメだったようです。
というわけで、×の石は危なそうなんですが
「どっちからも攻めに行けない」
特殊な形です。
どちらの側も、取られません。安全。
この状態を「セキ」といいます。
なんか、運命を感じますよね。
(狭いと言われているはずの囲碁業界には関さんが結構多いです。これがあるから??)
囲碁勢は空間が好きです。
石を置いていくことで、空いている場所に陣地を完成させるゲームなので、
目的である「石が置かれていない場所」にいろいろなものを感じたり、見出したりします。
たいていは、自分の陣地になりやすいところが好きになりやすい。
これは互角の序盤戦ですが
黒は真ん中や右のほう(広いけれど陣地かどうか未定)
白は左上、左下らへん(狭いけれどかなり陣地になりやすい)
というふうに、陣地どこになるかなーーといった具合に見ていきます。
まだわからない場所も、ゲームが進んでくると陣地になったり、石で埋まったり
最後には、空いている場所の99パーセントは陣地になって終わります。
・・・その残った1パーセントが、セキなのです。
(ここ)
ここです。
黒と白の間にある、この空間
囲碁のゲームが最後まで進んでも、そのまんま残されます。
どちらの陣地でもない。
石を置いた瞬間、自分がやられてしまうは前述のとおりですね。
この空間が、最近私はものすごく好きです。
いろいろ争ったあとに、永久・永遠に踏み込めない、争いが絶対に起こらない場所が生まれている。
一見、(漫画『グラップラー刃牙』渋川剛気VS愚地独歩戦、ギリギリまで間合いを詰めた状態が続いたように)パワーがぶつかり合って緊張感に包まれているようにも見えますが、絶対にどちらも攻めに行けないのが必然なのです。
この「セキ」、作品に生かさないわけにはいきません。
これら、すべて最後には「セキ」になるようにできています。(そのうえ、引き分け)
最近はもはや、ただただ図形を描いていますが
空いている場所にも注目してみてください!
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