このところの講演依頼は震災関連が多い。
地域経済や農業の将来に関する講演が本業。
「TPPのこれからと地域経済に及ぼす影響について」
といったテーマで高崎市往復。
青年会議。
充実した会だった。
内需が、内需だけで増加できるわけもない。
貿易・交易があって内需はより拡大する。
ましてや近年の輸出入の内容は、最終商品よりも部品等にシフトしている。
世界から仕入れ、世界へ半製品を輸出している状況だ。
震災で、宮城県からのIC関連部品が止まったことで、ミシガンの自動車工場が休止に追い込まれたのには本当に驚いた。
すでに世界的な規模でサプライチェーンが築かれている。
震災復興でも、およそ海外を射程に入れない中小企業はなくなってきている。
国はこれら地域に立脚する中小企業を守る義務がある。
守らないまでも、通商交渉に遅れてじゃまをすることだけはさけなければならない。
そうでないと、海外移転、空洞化がますます進んでしまう。
海外へ視野を向けることは新たな市場の発見のためにも必要。
個々の企業、あるいは日本が得意とすることが本当に得意なのか試される。
可能性ありとみたら、さらにブラッシュアップすることだ。
およそまともな経済学者でTPPに反対する人は少ないが、自由化は、産業構造の転換を伴うだけに、成長戦略、地域経済や農業の振興策と一体で議論することが大切なのだろう。顧客志向や競争力なども成長コンセプトとして浮かんでくる。それを農業界のように「市場原理主義」や「つぶしあい」などといって批判しているようではますます経済はだめなっていくのだろう。結局、前向きに考えるかそうでないかの差が出てくるように思う。
近日中に当日使ったレジメを掲載してもいいが、少々ボリュームがありすぎるので躊躇している。
ただ、そもそもTPPとは何か、どのような議論がなされているかわからないといった意見もあった。
そのためには、なぜ自由化か?、自由貿易に関わる協定、、日本政府の姿勢、といったところをふまえて、「TPPとは?」
に入った方がよかったかもしれない。
TPP反対の人々はどのような主張をしているか、またそれへのコメント、はもっと時間をかけて説明してもよかったかもしれない。
メリットを最大限発揮し、懸念を払拭するためにも交渉が必要とされている。
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隆杉裕司
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