西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

食物栄養学D.教授との対話ー食生活の突っ込んだ内容確立が必要ー

2008-07-08 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
今日、用事で奈良に行ったついでに奈良女子大に寄り、食物栄養学のD.教授(女性)の研究室を覗いた。最近、私は「健康調理教室」に通ったりで、「食生活」づいているのでその体験を披露して、関連する最近の色々な事情を聞いてみようと思ったからである。

お聞きすると、今年は日本で国際的な「栄養士」の会議があり、国際的関心は、日本の長寿と食事との関連性にあるようだ。D.先生も『日本栄養士会雑誌(栄養日本)』の最近号に、英文で論文「日本人の食習慣の傾向と現状」を書いておられる。その雑誌は、余部があるから、と一冊貰った。

その論文では、戦後の経済状況、平均カロリーの取得状況変遷、タンパク質(動物性タンパク質)取得状況変遷、脂肪(動物性脂肪)の取得状況変遷、食物別取得状況の変遷、塩分取得状況の変遷、外食の割合の変遷などの表を掲げて論じておられる。それで、例えば「食物別取得状況の変遷表」を見ると、米消費は、づっと下がっているが、1980年以降、各食物(野菜、果物、魚、肉、芋、卵等々)で、そんなに変動していない。なのに平均余命は、づっとあがっているのは何故か、という問題がある、と言われた。

それで、私は一つの仮説として「各食物といっても、ざくっとまとめた形で見るのではなく、穀類なら穀類、野菜なら野菜、魚なら魚で、どういうものが多くなり、調理の仕方はどう変わったのかなど、突っ込んだ食生活の内容分析こそ重要では・・・」と提起しておいた。私に照らして言えば、穀類は、玄米や胚芽米、雑穀入りが主流になりつつあり、野菜は、地産地消で、生野菜指向であり、動物性タンパク質は赤青魚、小魚指向であり・・・、といったことと健康、寿命がどう関係するかを問題にしないといけないだろう。さらに、皆でつくり、皆で美味しくワイワイ言いながら食べる等の「食生活、食文化」の確立までいくべきではなかろうか。