西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

分析的生活から総合的生活へー縄文人生活ルネッサンスー

2008-07-18 | けいはんな学研都市マター
きのう、けいはんな学研都市の片隅で「産声」を上げた「いいもの連合・家基都(かきつ)」の設立の会にオブザーバーで陪席した。

そこに12,3人のメンバー(4人の執行委員含む)が参加して、人生経験を踏まえて熱い自己紹介を聞かせてくれた。年齢は、定年前後が多い、団塊の世代も1/3位だ。

執行委員4人もここ1,2年のうちに知り合った人たちで、「本来の仕事」も皆違う。
Aさん・・・建築出身、長年の経験で「ムクの木」の住宅が健康にも良いと確信し、シックハウス症候群の住宅と闘っている。健康の基礎は食、ということでB.さんとつながった。
Bさん・・・調理師、フランス料理が専門だったが、みづから食べすぎ、高脂血症となり、がらり伝統日本食に転換、治ったようだ、本物の農業とのつながりも目指している。
Cさん・・・元企業戦士で昨年定年退職、地域に戻って回りにまったく知り合いのいないのに愕然、健康を指導する資格を持っている関係で、健康調理教室でB.さんと知り合う。
D.さん・・・アメリカで長年IT関係、ビル・ゲイツとも接点があった。しかし、この業界は成功者一人、累々たる「敗者多数」と言う。日本に戻り異業種交流でB.さんと知り合った。
これを聞くと、「つながり」の中心にB.さんがいる。

私自身も数ヶ月前に知り合って、私自身、健康ー食い物ー農業ー農村・都市・国土計画のつながり整理で付き合い始めている。この4人を見ると、元企業戦士、花形産業勤務者のようなサラリーマンの典型、個々に信ずる方向に進んでいるが、もう少しつながればよいと考える人たち、と日本の現状に愁い、悩んできた典型が手を結んだという感じである。

別の視点から見ると、現代の壮大な制度(市場制度、官僚制度等)にも疑問を呈している集団とも言える。

我々は、乳児から幼児、青少年時代と複雑な環境に適応するため、色々なことをやっていわば総合的に生きてきたのだが、高校、大学等と「無理やり」文系、理系と分れ、更にそれぞれ細かく分かれて専門分化の道に入ってきた。まあ「分析的生活」に突入と言って良い。

それで定年まで来るのが一般的、定年後は「自由」であるはずだが「慣性の法則」が働いて上手くいきにくい。ここで、得意を生かしつつもう一度「総合的生活」に入ったらどうか、と思う。

そのためには、古代の縄文人の採集・狩猟生活をモデルとしたらどうか、と考えてみる。どういうことか、簡単に言えば、我々の周りの環境について一から我々の五感を主に使って探索し、生活を成り立たせていくということです。そうなると、自然観察ー植物、動物(食べれる動植物の所在、危険な動植物の所在・見分ける方法、天体(四季の移り変わり)、天気(嵐の予測等)・・、四季の採集・捕獲カレンダーの作成・・)「錆付いていた五感の感覚」も甦るかもしれませんね。

しかし、一部、栽培生活ー弥生人生活ーも取り入れざるをえませんが・・・。
まあ、一つの「モデル」「夢」ですね。