因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

龍馬伝第37回『龍馬の妻』

2010-09-12 | テレビドラマ

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 奉行所による寺田屋襲撃で深手を負った龍馬は薩摩藩邸に運び込まれ、お龍(真木よう子)の献身的な看病で回復する。薩長同盟密約の裏書を済ませた龍馬は、西郷吉之助(高橋克実)から薩摩で療養するよう勧められ、お龍を妻にして京をあとにする。

・・・お龍の勇気と献身によって龍馬が救われたことはよくわかるし、龍馬がお龍に対して言い尽くせぬほど感謝していることもわかる。しかしそれが一気に「夫婦(めおと)になるぜよ」とまで行くかしらんと、どうしても得心がいかない。敢えて視聴者が違和感をもつように作ってあるのか、自分の感覚がそうなのか、その要因が演出にあるのか、お龍という女性そのものにあるのか、真木よう子が配されているからなのか、では違う女優であれば納得がいくのか、いくらずけずけしたもの言いをする陸奥陽之助(平岡祐太)とはいえ、本人がいるところで「こんな大事なときに女とは」などと言うのはあまりに失礼だが、そんな扱いをされてしまうような女性であったのかもしれない・・・などとあれこれと思いを巡らせるのも虚しくなり、直前になって留学の計画変更をグラバーに告げ、喀血する高杉晋作(伊勢谷友介)の、無念の表情に胸が迫る。龍馬も高杉も、この世の時間はもうわずかしか残されていない。

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