Infinite Sounds

JazzやRockを中心にDeep、Creative、Spiritualな音源を紹介していきます。

林栄一 / The Trio / Takeya

2012-05-03 13:18:43 | Jazz 日本人

Hayashieichi

 林栄一:as、國仲勝男:b、小山彰太:ds

 Recorded September 17, 1986 Live at Pitt Inn , Tokyo

 山下洋輔との共演や渋さ知らズへの参加でも有名なサックス奏者林栄一の初リーダー

作。86年、Pitt Inn でのLive音源で、自主レーベルTakeyaから。國仲勝男、小山彰太も

山下洋輔グループで活躍したことで有名です。

 ドープなベースラインから自由奔放なサックス、祝祭的なドラムがからみ次第に高揚感

溢れる即興演奏へ到達するA面Hetero Phonic、不穏で混沌とした演奏から唐突に

Funk Beat が挿入されるB面Rabbitとアルバムを通して楽しめます。

 初リーダー作であるにもかかわらず非常に息のあった完成度の高いTRIOでの演奏が

堪能できる名盤です。


高柳昌行 / 侵食 / ISKRA

2012-04-25 23:29:34 | Jazz 日本人

Takayanagishinshoku

 高柳昌行:e-g、森剣治:as、fl、recorder

 井野信義:e-b、山崎弘:ds、per

 Recorded on March 14, 1975 at Tokyo

 富樫雅彦、山下洋輔らとともに日本のフリージャズの創世期から一線で活躍し牽引して

きたギタリスト高柳昌行が自身のユニット、ニュー・ディレクション・ユニット名義で75年に

自主レーベルからリリースされた音源。何気に相当レアです。

 高柳昌行はストイックに自身の音楽性を追及し新たな音楽を創造しつづけ、もはやジャズ

の範疇にはおさまりきれない領域に到達していきます。現在の視点から振り返るとこのグル

ープはいわゆるノイズにあたるわけですが75年当時はそのようなジャンルすらありません

でした。

 終始、不穏な空気をかもしだすA面 First Session、攻撃的で破壊的、圧倒的な音数、

音量のB面 Second Session と圧巻の内容。数ある高柳昌行の録音のなかでも屈指

の名演です。

侵蝕(エクリプス)
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2006-08-20


C.P.U / S.T. / Columbia

2012-04-20 17:17:01 | Jazz 日本人

Cpu

  富樫雅彦:per、佐藤允彦:p、翠川敬基:b、cello

 Recorded December 10, 1975

 日本のフリージャズ創世記から活躍しているドラマー富樫雅彦、ピアニスト佐藤允彦、

ベーシスト翠川敬基による75年録音。75年となると三者ともすでにリーダーアルバムを

出しており、日本のフリージャズにおいて決してアメリカの真似ではない個性や独自性が

際立つ演奏、表現を繰り広げています。

 収録曲は片面1曲づつと長尺ですが、緊張感溢れるインタープレイが展開し、決して音数

が少ないながらも、濃密で不穏な空気感をかもし出し非常に面白い演奏となっています。


山本邦山 + カールベルガー / Again and Again / Victor

2012-03-24 18:10:35 | Jazz 日本人

Karlbergerhozan

 山本邦山:shakuhachi、 カールベルガー:p、vib

  池田芳夫:b、 渡辺毅:ds

 Recorded 15th,16th March 1985

 邦楽の尺八奏者で現代音楽や富樫雅彦、菊地雅章らジャズミュージシャンとの共演でも

有名な山本邦山とドイツ出身でフリージャズのVib奏者、ドンチェリーの共演者としての活躍

が有名なカールベルガーの共演盤。二人はドイツのジャズフェスティバルで初共演を果たし

その成果が日本においてこのアルバムに結実したそうです。

 疾走感溢れるベースラインに尺八の単調なメロディーが繰り返されるジャズダンサーA-1

"ウィ・アー"、和の旋律がこころに染み入る和物スピリチュアルジャズB-1"木洩れ日"など

全曲味わい深く楽しめる内容です。


加古隆 高木元輝 豊住芳三郎 / 新海 / Kaitai

2012-03-20 12:15:56 | Jazz 日本人

Shinkai

 加古隆:p、 高木元輝:reeds、 豊住芳三郎:ds

 Recorded at Nagoya Lovely 1/25/1976

 先週は出張で1週間くらい家を空けていたためほとんど更新できませんでした。それでも

かなりの人が覗いてくれていたみたいで、今週から気をとりなおして更新していきたいと

思います。

 『滄海』と同時期の加古、高木、豊住トリオによる未発表音源です。こちらのほうが激しく

ぐいぐい食い込んできます。理知的な加古のピアノ、破壊的な高木のリード、怒涛の豊住

のドラム、圧巻の即興演奏を繰り広げています。日本のフリージャズ史上非常に重要な

音源でKaitai Recordsさんのこれからの動きに注目です。

Kaitai Records:http://kaitaireco.exblog.jp/