Dollar Brand : p , Nazier Kapdi : ds, Lionel Beukes : b
Basil Coetzee : ts, Arthur Jacobs : ts, Robbie Jansen : as
Recorded Date Unkown Prob 1974
南アフリカ出身のジャズピアニスト、ダラー・ブランドの珍しい南アフリカ録音。録音場所、
録音年の詳細データが記載されていないため、不明ですがおそらく録音は初リリースが
７４年とうことからもそのあたりと思われます。ダラーブランド以外のメンバーは恥ずかし
ながら誰もわかりません。
内容はダラーブランドのenja録音と同様に、アフリカの情景を間近に感じさせる素晴らし
い内容です。反復するベースラインにポエットリーがのる現在でいうといわゆるスピリチュアル
ジャズにあたるA面″Kalahari″、美しいピアノのメロディーが印象的なBー3"Gwidza"など
牧歌的で心地よく時を忘れてしまいます。
</object>
YouTube: dollar brand -kalahari
Gary Bartz : as, Eddie Henderson : flh
Reggie Workman : b, Elmar Gibson : p, Norman Connors : ds
いわゆるスピリチュアルジャズとして発掘されてきた音源のなかでもまだまだしられていな
い音源の一つ。Norman Conners 率いる Dance of Magic が７５年に来日し、録音された
珍しい日本企画盤。レーベルはおなじみのCobblestone。メンバーはスピリチュアルジャズ
としてはお馴染みの人ばかりです。
おなじみのスピリチュアルジャズナンバーでもありコルトレーンの代表作でもある
A-1”Naima”、個々のソロがせめぎ合い邂逅しあうB面のスピリチュアルジャズ”Dance
of Magic” とドス黒な７０年代ジャズを堪能できる傑作。全スピリチュアルジャズファン
必聴の名盤です。
Evan Parker : soprano sax
Recorded at Woody Woodman's Finger Palace, Berkeley, November 2, 1978
イギリス出身のフリー、インプロサックス奏者Evan Parker の1978年録音。Evan
ParkerはSpontaneous Music Ensemble, Company, Globe Unity Orchestra
など様々なグループで活躍しただけでなく、Derek Bailey らとともにUK初の自主レーベル
"Incus"を設立したことで有名です。
Evan Parkerは従来の伝統的なサックス奏法にとらわれることなく循環呼吸法と、
マルチフォニックス奏法を駆使した独自の奏法により非常に面白いサウンドを作りあげ
ています。この録音でもソロということもありこれらの奏法を存分に堪能できます。
テクノ、エレクトロニカ、音響派というジャンル経過後の今でこそ、Evan Parkerの
音楽はすんなり耳に入ると思います。
Elton Dean : as,saxello, Keith Tippett : p
Chris Lawrence : b, Louis Moholo : ds
Recorded in London , on 18 November 1976
昨日に続き、Elton Deanのアルバムを紹介。共演はUKジャズロックシーン、キング・
クリムゾンへの参加でおなじみのピアニストKeith Tippett、南アフリカ出身のドラマー
Louis Moholo ら。レーベルは前回と同様UKのOgunから。
７６年と『The Cheque Is In The Mail』と録音年は近いですが、サウンドの傾向は全く
異なり、オーソドックスでエモーショナルなジャズを演奏しています。収録曲のなかでも
叙情的なサックスが心地よいコルトレーン作「Naima」に時を忘れてしまいます。
Elton Dean : as, s, Joe Gallivan : syn, ds,per, Kenny Wheeler : tp, flu
Recorded in London , February 1977
Softmachineへの参加、Kieth Tippettとの共演で有名なサックス奏者Elton Dean、
Larry YoungとのLove Cry WantやCharles Austin との共演で有名な打楽器奏者
Joe Galivan, Alan SkidmoreやTony Oxleyとの共演で有名なトランペット奏者の
Kenny Wheeler による77年の録音。レーベルはUKのジャズロック、アヴァンギャルド
ジャズを数多くリリースし牽引してきたOgunから。
70年代のUKはジャズとロックが安易かつポップに偏ることなく、濃密かつハードコアに
融合した独自のジャズロックが花開いていました。このアルバムはJoe Galivanによる
無機質な電子音とクールで硬質で機械的音色の二人のホーンが見事に融合し、ドープ
なSF的世界感を演出しています。テクノミュージック経過後の現在の視点から電子音
による過去の音源を遡るのも新たな発見があり非常に興味深いです。
