命きらめいて☆馬、犬、猫など動物に関する理不尽な事件や心温まる出来事の記録

円山動物園マレーグマ虐待死亡事件/脱走シマウマ水死事件/動物虐殺事件/宮古馬放置死事件/上げ馬神事

改善(結果)報告書に関する新聞記事

2015年10月02日 20時03分09秒 | 事件
改善報告書、実効性どこまで 札幌・円山動物園

10/01 16:00 北海道新聞 どうしんウェブ
 マレーグマなどの急死が相次いだ札幌市円山動物園が30日、同市動物管理センターに改善報告書を提出した。公募市民らによる市民動物園会議で組織改革の議論も始まり、同園の再生に向けた取り組みが本格的にスタートした。ただ、飼育管理体制をめぐっては、実現が簡単ではない課題が山積している。一定の方向性を出すとしている年内までに、具体的内容をどこまで詰められるのか、検討の実効性が問われる。

 「(動物の死を予防するための)実効性を担保することは難しいが、専門家の意見を聞きながら運営に生かしていきたい」。30日に、改善結果などを報告した後、夜に記者会見した田中俊成(としなり)園長は神妙に語った。

 同園は報告書に、獣医師の増員や職員の教育、飼育マニュアルの整備など5項目の改善結果を盛り込んだ。今後の中期的な検討課題として、飼育管理などの組織強化や人材の確保と育成、開園時間と休園日のあり方の3項目を挙げた。旭山動物園(旭川市)の小菅正夫前園長を環境局参与(仮称)に起用し、助言役となってもらうほか、有識者の外部アドバイザー3人から意見をもらい、検討するとした。

 この中で、特に調整が難しいのは組織改革に絡む課題だ。現在は他の部署への異動がある園長、獣医師のあり方が検討される。

 ただ、園長については、獣医師ら衛生職のポストだったが、05年に「動物の餌に」と寄贈されたコメなどを複数の職員が持ち帰る不祥事が発覚し、動物園以外の発想を取り入れるため、06年に事務職に変更した経緯がある。獣医師のポストに戻すなど、専門性を高める場合、過去の見直しとの整合性が問われる。

 また、同園は来年夏に新施設・アフリカゾーンの全面開業、17年度にホッキョクグマ館の新設などを控える。業務が拡大する中で、限られた財源で人手をどう確保するかも、検討課題となりそうだ。

 市民動物園会議のこの日の会合では、これらの重い課題を前に「最終目標をどこに置くのかが見えない」「新施設を造った他の動物園で、(業務拡大により)動物の事故が増えた例はないのか」などの厳しい指摘が相次いだ。

 「市民の声を検討し、行政に伝えるのが私たちの責務」。同会議の金子正美委員長(酪農学園大教授)は険しい表情で、この日の議論を締めくくった。

画像付き新聞記事(そのうちリンク切れます)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0185648.html

☆市民動物園会議では対等に意見を言える人材を集めること
☆動物たちへメロンの寄付があったら、自分で食べようと思うのではなく、動物がご馳走喜ぶだろうなと思え、病気の時は残業もいとわない動物思いの人材を採用すること

この二つはお金もかからないし、効果的に改善できる方法だと思うのだが…。


前々回の市民動物園会議におけるウッチー事件の説明

2015年10月02日 12時51分17秒 | 事件
●第24回市民動物園会議2015.8.26の会議録 2015.9.30
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/documents/24kaigiroku.pdf

事件から約一ヶ月後の8月26日、円山動物園にて市民動物園会議が行われた。9月30日ようやくその会議録が発表されたので、その中から腑に落ちない部分を書き出してみた。有識者や委員、傍聴人などの出席者約数十人には以下の資料が配布された。ウッチーに関しては報告書を見ながら柴田飼育展示課長が説明をした。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/documents/kaigishiryou.pdf


①春の課内会議でマレーグマの繁殖をすることに決めたが詳細は決めていなかったという
「同居訓練をしていたのはウメキチという雄とハッピイという雌でございます。」

ウッチーは訓練の対象ではなかったということか?
ではなぜ混ぜたのか?


②なぜマレーグマ三頭の同居家訓練をはじめたかについて
「6月に同居を開始する当たって年齢的はウメキチの繁殖相手ハッピイとしておりましたけれども、同居方法について、さまざま考えた中で3頭同居を進めてきてしまった次第です。」

「さまざま考えた」ことを説明する責任があるのだが、説明はこれでおしまいなのだ。

③原因について
「飼育担当者一人に任せてしまっていたからです。」
「獣医師の措置ですが…抗生剤の処方を 行いましたけれども、実際に口する部分が確認できませんでした。こういう手薄さが結果的にウッチーを死亡至らしめたことと大きくかかわっております。」

一人だったからと言って、動物の飼育を長年続けてきたベテランの飼育員があの動画の状態を危険だと思わないはずがないし、大がかりな手術をしない限りウッチーは助かるはずのない瀕死の重傷だったことくらい新米獣医でもわかる状態だったのに、これですまそうとは本当にすごいと思う。結局飼育員と獣医がボンクラだったからウッチーは死んだということにしたいようだ。罪の擦り付け合いは合意のようだからそれはそれでいいと思う。事実だし。問題の計画したのはだれかについてはあやふやだ。

④死亡原因の腸管の横隔膜ヘルニアとはどういう状況なのかという質問について
「下ほうの肋骨3本先端が5センチメートルほど折れていたことが確認されております。それは闘争によって起されたものと思いますけれども、その骨端により穴をあけたことで腸がそこから出ました。 それによってさまざな内臓負傷の状況が引き起こされたということです。…例えば肺に影響があったことによって呼吸ができない状況が引起こされ、死亡に至ったということでございます。」「 肋骨の折は、4本です。(田中園長)」「闘争によって骨折し、横隔膜に穴があきましてそこから腸管(腸の医学用語)が出てしまったために内臓の異常が発生したと言うことです。」

折れた肋骨が4本だとも知らなかった柴田飼育展示課長は獣医でもある。横隔膜に穴があけば、肺はしぼんですぐに呼吸困難になるという。3時間半後飼育員が帰った時間まで生きていられるのだろうか?獣医が最期に見た5時でさえ危ういのではないだろうか?

推測していた通り、肺の損傷もあってウッチーは苦しんで死んだのだ。「闘争」という言葉は事実ではないがあくまで動物同士のケンカですませたいようである。ある参加者が言ってくれたように一般人にはわかりにくいので死因や死亡場所を図に書いてもっと詳しく説明してくれれば誠意が伝わると思うのだが報告書にも数行の説明しかない。


⑤マレーグマの三頭同居は前例があるのか
「事例としては確認できておりません。…一般的ではないものでございます。」
ではなぜ実施したのか?「さまざま考えた」ことをお話ししてほしいものだ。

⑥なぜ若い二頭はうまく行っていたはずなのに、しばらくして24日にまたウッチーを入れたのかについて
「そもそも三頭同居の手法を考えた時点で雌二頭がずっと一緒にいたということにとらわれていた部分があったのかと思います。」

他人事のような言い方がひっかかる。では、二回もウッチーをウメキチと二頭だけにした理由はな何なんだ?!それに対する説明はどこにも、どの文書にもないのだが?!

⑦じゃれ合いと闘争の違いについて飼育員だったらわかるものなのか
「監視体制の手薄さがありました。複数の目、もしくは獣医により見ることでそれが良い判断なることはございます。」


担当の動物を見る時間の長さは判断力に比例するはずで、獣医師よりも飼育員の方が見分けられると考えるのが一般的ではないだろうか。

⑧その間の20分間について
「実際には組み合ったり、手を上げたり、後ろに回ったり、 そういう流れでしたが、今回は30歳以上のウッチーにとっては苛酷な負担が生じたものというふうに認識しております。」


咬みついて振り回したり、力任せにねじ伏せたり、体当たりをしたり雌に対する求愛行動ではないことは明らか。2~4回目も短時間らしいが、襲撃される様子は変わらないのに、同居を繰り返したのはなぜなのか。最後の日はなぜ長時間闘わせたのか。謎のままだ。動画を見ているはずなのにそんな表現しかできないのが不思議でならない。


これらのことからもわかるように、人に説明できるようなたいした理由もなく、ウッチーは血気盛んな「破壊王}と名付けられてるほどわんぱくでまだ分別もない若い雄熊と一緒のスペースに入れられ致命傷を負わされ、検査どころか治療さえもされず、殺された。

深く調べれば調べるほど、年をとり発情もしない、不要となった力の弱い小さな雌熊を咬ませ犬にし、餌を取り合う駆逐対象として排除しようとする習性を利用し口減らしをしたというシナリオしかどうにも思い描くことができない。

なぜこんなことが起こり得るのかと考えてみると、北海道では動物の命が軽いからかもしれないとも思う。動物園に対する抗議も北海道外からが多いらしい。なぜなのだろうか?馬や牛をはじめとする家畜が多い北海道、土佐犬の闘犬も認められている。また、イオマンテというヒグマを育てて殺して食べる熊送りの祭りがある。イオマンテが認められているのだからということはこの事件を正当化できる理由にはならない。

何度も苦しめながら見殺しにしている点だ。走れない、走れなくなった競走馬が肉になるのは日常茶飯事で彼らは安楽死ではなく殺処分されているが、長時間、長期にわたり、何度も苦しみを与えられて殺されることはない。

ウッチーは28年間も円山動物園に貢献してきた個体であり、そんなひどい虐待を受けて、なぶり殺しにされて送り出されるようなことは決して許されることではないと思う。これが赦されたのなら愛護精神のかけらもない国として世界中に有名になってしまうに違いない。

「咬ませ」と「間引き」がセットだった衝撃を決して忘れない。特に「咬ませ」の部分を赦すことができない。どう言い訳をしようとも、苦しめて殺したことに間違いはないのだ。告発と法の厳正な裁きを望みます。