改善報告書、実効性どこまで 札幌・円山動物園
10/01 16:00 北海道新聞 どうしんウェブ
マレーグマなどの急死が相次いだ札幌市円山動物園が30日、同市動物管理センターに改善報告書を提出した。公募市民らによる市民動物園会議で組織改革の議論も始まり、同園の再生に向けた取り組みが本格的にスタートした。ただ、飼育管理体制をめぐっては、実現が簡単ではない課題が山積している。一定の方向性を出すとしている年内までに、具体的内容をどこまで詰められるのか、検討の実効性が問われる。
「(動物の死を予防するための)実効性を担保することは難しいが、専門家の意見を聞きながら運営に生かしていきたい」。30日に、改善結果などを報告した後、夜に記者会見した田中俊成(としなり)園長は神妙に語った。
同園は報告書に、獣医師の増員や職員の教育、飼育マニュアルの整備など5項目の改善結果を盛り込んだ。今後の中期的な検討課題として、飼育管理などの組織強化や人材の確保と育成、開園時間と休園日のあり方の3項目を挙げた。旭山動物園(旭川市)の小菅正夫前園長を環境局参与(仮称)に起用し、助言役となってもらうほか、有識者の外部アドバイザー3人から意見をもらい、検討するとした。
この中で、特に調整が難しいのは組織改革に絡む課題だ。現在は他の部署への異動がある園長、獣医師のあり方が検討される。
ただ、園長については、獣医師ら衛生職のポストだったが、05年に「動物の餌に」と寄贈されたコメなどを複数の職員が持ち帰る不祥事が発覚し、動物園以外の発想を取り入れるため、06年に事務職に変更した経緯がある。獣医師のポストに戻すなど、専門性を高める場合、過去の見直しとの整合性が問われる。
また、同園は来年夏に新施設・アフリカゾーンの全面開業、17年度にホッキョクグマ館の新設などを控える。業務が拡大する中で、限られた財源で人手をどう確保するかも、検討課題となりそうだ。
市民動物園会議のこの日の会合では、これらの重い課題を前に「最終目標をどこに置くのかが見えない」「新施設を造った他の動物園で、(業務拡大により)動物の事故が増えた例はないのか」などの厳しい指摘が相次いだ。
「市民の声を検討し、行政に伝えるのが私たちの責務」。同会議の金子正美委員長(酪農学園大教授)は険しい表情で、この日の議論を締めくくった。
画像付き新聞記事(そのうちリンク切れます)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0185648.html
☆市民動物園会議では対等に意見を言える人材を集めること
☆動物たちへメロンの寄付があったら、自分で食べようと思うのではなく、動物がご馳走喜ぶだろうなと思え、病気の時は残業もいとわない動物思いの人材を採用すること
この二つはお金もかからないし、効果的に改善できる方法だと思うのだが…。
10/01 16:00 北海道新聞 どうしんウェブ
マレーグマなどの急死が相次いだ札幌市円山動物園が30日、同市動物管理センターに改善報告書を提出した。公募市民らによる市民動物園会議で組織改革の議論も始まり、同園の再生に向けた取り組みが本格的にスタートした。ただ、飼育管理体制をめぐっては、実現が簡単ではない課題が山積している。一定の方向性を出すとしている年内までに、具体的内容をどこまで詰められるのか、検討の実効性が問われる。
「(動物の死を予防するための)実効性を担保することは難しいが、専門家の意見を聞きながら運営に生かしていきたい」。30日に、改善結果などを報告した後、夜に記者会見した田中俊成(としなり)園長は神妙に語った。
同園は報告書に、獣医師の増員や職員の教育、飼育マニュアルの整備など5項目の改善結果を盛り込んだ。今後の中期的な検討課題として、飼育管理などの組織強化や人材の確保と育成、開園時間と休園日のあり方の3項目を挙げた。旭山動物園(旭川市)の小菅正夫前園長を環境局参与(仮称)に起用し、助言役となってもらうほか、有識者の外部アドバイザー3人から意見をもらい、検討するとした。
この中で、特に調整が難しいのは組織改革に絡む課題だ。現在は他の部署への異動がある園長、獣医師のあり方が検討される。
ただ、園長については、獣医師ら衛生職のポストだったが、05年に「動物の餌に」と寄贈されたコメなどを複数の職員が持ち帰る不祥事が発覚し、動物園以外の発想を取り入れるため、06年に事務職に変更した経緯がある。獣医師のポストに戻すなど、専門性を高める場合、過去の見直しとの整合性が問われる。
また、同園は来年夏に新施設・アフリカゾーンの全面開業、17年度にホッキョクグマ館の新設などを控える。業務が拡大する中で、限られた財源で人手をどう確保するかも、検討課題となりそうだ。
市民動物園会議のこの日の会合では、これらの重い課題を前に「最終目標をどこに置くのかが見えない」「新施設を造った他の動物園で、(業務拡大により)動物の事故が増えた例はないのか」などの厳しい指摘が相次いだ。
「市民の声を検討し、行政に伝えるのが私たちの責務」。同会議の金子正美委員長(酪農学園大教授)は険しい表情で、この日の議論を締めくくった。
画像付き新聞記事(そのうちリンク切れます)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0185648.html
☆市民動物園会議では対等に意見を言える人材を集めること
☆動物たちへメロンの寄付があったら、自分で食べようと思うのではなく、動物がご馳走喜ぶだろうなと思え、病気の時は残業もいとわない動物思いの人材を採用すること
この二つはお金もかからないし、効果的に改善できる方法だと思うのだが…。