団地小説短編集を歩く

団地小説短編集の舞台を歩きながら団地や地域の魅力をお伝えします。

番外編 35 姫路市旧モノレール橋脚撤去工事 令和5年度(後編)姫路城の元祖2億円トイレ

2024-03-29 07:05:36 | 日記
     
 番外編 32 姫路市旧モノレール橋脚撤去工事 令和5年度 (前編)(2024.1.26)の続きとなります。

 今年度は北からP33・P34・P35の3本の橋脚を撤去します。前編はP34・P35を切断、地上に降ろすまででした。

   

 一番北のP33をワイヤーソーで切断しています。ワイヤーにダイヤモンドが埋め込んでありワイヤーを回転させて切断します。冷却と粉塵防止のため

に水を使用します。廃水は箱の中で処理してから流します。

  

 まことに申し訳ありません。今回も遅刻です。(単純な時間の計算間違いです)すでに転倒防止金具が外されて去年からの疑問が解決できません。

   

 全体は見えませんが一番下を外しています。二つの穴の部分に上段に埋め込まれたボルトを通してナットで固定します。下段の穴に金具についているボ

ルトを差し込む構造のようです。L字鋼で作られています。大きさはこれぐらいです。1月1日の能登半島地震では姫路でも震度3を記録しました。転倒

防止金具の役割を立派に果たしました。埋め込まれたボルトと下段の穴は前編をご覧ください。

   

 足場を解体しながら、ダンプカーに切断した橋脚を積み込みます。クレーン車はフル稼働です。

  

 P33の三段目が上がります。

   

 船場川の上をぐるりと回っております。

   

 橋脚を倒して積み込み準備です。下になる面のボルトは切断されています。

  

 P33の三段目が積み込まれます。

   

 切断された橋脚のブロックの倒し方です。転倒防止金具を上下反対につけます。下にはみ出さないので鉄板の上に置くことが出来ます。L部分の穴に

シャックルを通して引き上げます。大きなクレーン車は重量用と軽量用二つのフックがあり別々に動かすことが出来ます。

 写真右で倒壊防止の復習です。金具を左右反対にします。橋脚に埋め込まれた二本のアンカーボルトにナットで固定します。飛び出しているボルトを

回して下段の橋脚の穴に入れます。4面とも固定しますので強力です。

  

 最後の四段目を吊り上げます。

   

 切断面は湾曲しています。隙間を確保するための楔が見えます。

  

 昼休み姫路モノレール終点手柄山から見たところです。

   

 橋脚の番号はわかりませんが頭、続いてP35の四段目を積み込みます。

  

 並行して解体された足場がリース屋さんのトラックに積み込まれていきます。

   

 P35の二段目、12個のブロックのラストはP35の三段目でした。

 橋脚の解体と積み込みの要したクレーン 35トン吊クレーン車 1台✖2日   橋脚の搬出に要した車 8トンダンプ 2台✖1日

 見事な段取りであります。(いろいろ書いていますが業者さんに確認したわけではありませんのでその程度で読んでください。)

   

 足場を撤去します。

   

 土嚢袋は再利用しません。橋脚の基礎部分は撤去しません。コンクリートで覆います。

  

 白い四角のコンクリートの下に橋脚の基礎が埋まっています。

   

 川の中で作業をしていた小型ユンボはスロープを造って脱出します。

  

 白い四角は去年の一か所と今年の三か所の橋脚の跡です。ハローキティの新幹線の時間ですがこの日は月に二日のお休みでした。


        姫路城の元祖2億円トイレ

 維新大阪万博も2億円の仮設トイレの話だけが盛り上がっていますが姫路城の北にあるシロトピア記念公園にある2億円トイレのお話です。

  

  設計  黒川紀章建築都市設計事務所      建築主  姫路市     総工費  約2億円    用途  公衆トイレ  休憩所    

  竣工  平成5年   構造 鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨造  平屋建    建築面積161.45㎡   延べ床面積  126.49㎡ 

  大きな扇型(正しくは弧)の建物が2棟並んでいます。

   

写真 左 姫路城の天守閣から見ると誰が置き忘れたか扇が二面と言う設定?(右の森の上に天守閣)

写真 右 少し高いところから撮ってもましたがまだまだ高さが足りません。

   

 扇観亭と書いた石柱があります。空調が付いた休憩所になっています。建物の間は設計では水が張られていたようです。

 姫路モノレールは昭和41年、姫路城昭和の大修理完成記念として開かれた姫路大博覧手柄山会場へのアクセスとして姫路駅から手柄山が先行開業しま

した。姫路大博覧は地方博としては大成功をおさめ後の地方博のモデルとなりましたが残念ながら姫路モノレールは都市交通機関として延伸されることな

く、廃止されました。

 平成元年、姫路市制100周年を記念して姫路城周辺37haを会場としてシロトピア博が開かれます。姫路城周辺の軍用地を利用した市営住宅等が一掃

されて特別史跡としての面目を一新したのもこの時です。

 大阪万博が前向きに評価されていたら姫路市も元祖2億円トイレとして観光の一助にしたいところでありますが今は巻き添えにならないならないように

息をひそめています。姫路城観光は天守閣だけに目が向きますが、周辺の石垣や堀の縄張りこそが見所です。せめて2億円トイレのお城の裏までは足を延

ばしてください。個人的には姫路モノレールの取材時にはほぼ毎回、休憩所としてお世話になっています。


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