団地小説短編集を歩く

団地小説短編集の舞台を歩きながら団地や地域の魅力をお伝えします。

番外編 29 旧モノレール橋桁・橋脚撤去工事 姫路市延末(令和4年度)その1

2022-11-25 07:44:00 | 日記
   
  

 今年度の撤去工事がこの部分になります。        姫路市ホームページから要約

     工 事 名  旧モノレール橋桁・橋脚撤去工事    工事場所   姫路市延末地内

     工   期  令和4年8月4日~令和5年3月17日

     契約相手方  栄伸工業株式会社           契約金額  66316800円

     工事概要   橋桁撤去  2径間   橋脚撤去  1箇所    仮設工事一式

       番外編 24 旧モノレール橋脚撤去工事 姫路市延末地内(前編)(2022.1.14)

       番外編 27 旧モノレール橋脚撤去工事 姫路市延末地内(後編)(2022.4.8)
の続きとなります。

   

 昨年度は手前の橋桁2本が撤去されました。今年は一番手前の橋脚1本と橋桁の続き2本を撤去します。

  

 旧姫路モノレールの手柄山駅のモノレール展示室の写真です。高尾団地・大将軍駅部分は切れてますが始発の姫路駅近くまでが

かすんでいますがZ形にほぼ全線が写っています。トラスト橋がモノレールがJR山陽本線・姫新線を越える部分です。煙突は山

陽色素になります。煙突は有りませんが現在も本社・工場があります。山陽色素の東が撤去工事の部分となります。

  

 現在の写真になります。上が新幹線、下が在来線となります。すでに今年度工事の橋脚は撤去された状態です。新幹線の高架が

大きくモノレール軌道を越えるように建設されているのに対し、在来線の高架橋はモノレール軌道を切斬する形で建設されており

不思議な光景です。

 昭和41年5月17日、姫路博覧会手柄山会場への足として姫路モノレールは開業します。しかし6月5日の閉会と共に乗客は

激減、早くも存続の危機に陥ります。昭和42年には山陽新幹線建設が始まります。新幹線は当然高架になりますので、姫路モノ

レールは補償金をもらって廃止という淡い期待が生まれます。しかし新幹線はモノレールのはるか上を通過しました。姫路モノ

レールは昭和49年4月に休止、昭和54年1月に正式には廃止となります。姫路駅の高架化と共に在来線が高架化されたのは平

成18年3月です。平成元年から平成22年までかかった大事業でした。新幹線はモノレールを避けて超高架になったのではなく

新幹線と在来線が交差しますので将来の在来線の高架化見越た超高架であったと思います。

 なお当時の石見市長の構想では姫路モノレールは博覧会場への足としてではなく都市交通の先行部分として建設されました。

     番外編 5 高尾団地解体 姫路モノレール延伸計画と船場ビル群(前編)(2017.3.10)

     番外編 6 姫路モノレール延伸計画と船場ビル群(後編)ついでに復活計画(2017.3.17)
をご覧ください。

  

 10月の初めですがもう足場が出来ています。昨年度は橋桁撤去のみでしたので非出水期の11月を待って足場となる川の一部

埋立から始まりましたが今年は先行して橋脚を撤去する必要があります。

  

 シートが張られて中では吊下げるための穴の穿孔作業が行なわれます。

   

 写真は10月18日ですがすでに上の2段が下りています。中では切断作業が続いています。現場の方のお話では、コンクリー

トが非常に硬いそうです。最上部の橋桁受けの太い部分の切断だけで夜の7時までかかったそうです。以前の二か所の現場の写真

がありましたので時間を調べましたどちらも午後2時前に切断が完了しています。二段目の一番細い部分は3時間弱で切断してい

ました。

 通常はクレーンで吊るして切断しますが、くさびを打って下がらないようにして、倒れないように補強しながらの残りを4つ

に切ります。クレーン車は次の予定が有ったのかも知れません。

  

 10月31日9時30分に現場に着きました。申し訳ありません。もう終わっていました。

 気を取り直して、積み込みと搬出です。

   

 橋脚一番下と下から二番目。

  

 何か運び出されています。本来ならこのように橋脚が吊るされて出される写真になる予定でした。

   

 運び出されたのは吊り穴を開けたコンクリートコアでした。下から三番目です。

   

 下から4番目。最後に一番上です。あれ上から二番目が有りません。

 答えはこのようになります。朝一番に上から二番目をダンプカーで産業廃棄物処理場に運びます。往復1時間余りです。この間

に4つに切断した橋脚を出します。足場に残った穿孔コアを下ろしながらダンプカーに橋脚を積み込みます。クレーン車一台ダン

プカー一台で一日で全ての作業が終わります。解体工事は段取りが大切などと書きながら9時半に着くとは非常に甘かったと反省

しています。

   

写真 左 橋脚の断面になります。周りにぎっしりと20mmの鉄筋が入っています。今回の解体工事現場の南側の橋脚ですが構造

     的には同じだと思います。コンクリートが劣化しておらず、鉄筋も堅かったそうです。コンクリートは施工が良いと期待

    以上の性能を出すと聞いたことがありますが、鉄筋は特別に高級品を使ったのでしょうか。写真の工事では大きく切断し

    て搬出には20トントレーラーを使用しています。今回の工事では小さく切断してダンプカーで搬出しています。切断費

    用とトラック代の方程式になります。

写真 右 すでに解体撤去されていますが施工精度が良くない一例です。帯筋に沿って爆裂剥離(雨水等の浸入により鉄筋に錆が発

     生して膨張、この圧力でコンクリートが剥離します。)が発生しています。鉄筋の位置が偏っているようです。千代田公

     園の桜とモノレール橋脚の姫路モノレール遺構一番の見所でしたが住民の意向もあって撤去されました。この剥離が不安

     を呼んだのかも知れません。この部分の最上段部は午後2時前に切断完了しています。

 高尾団地・大将軍駅の解体工事でもこんな基礎は初めてと言うぐらい堅かったそうです。姫路城を手本に何百年ももつようにと

モノレールと高尾団地・大将軍駅の近未来の建設に携わった工事関係者の心意気が伝わってきます。

     番外編 10 解体難攻?高尾団地・大将軍駅 いい仕事しています日本住宅公団(2017.7.28)をご覧ください。

   

 橋脚の根元が30cmほど残っていましたが撤去して、進入路を確保、橋桁撤去のための足場造りが始まりました。

     橋脚が減少する中、橋脚跡あるきがブーム?

  

 テレビのニュースで見ましたが、この他にも高校生による姫路の魅力発見で姫路モノレールの跡地歩きの催事が有ったようで

す。物語性を加えてモノレール高架下商店街の活計化や、高尾団地・大将軍駅跡地の活用に弾みが付けばいいのですが。

     続きは、1月27日と4月に予定しています。


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