70ページほどの自分史を作って3年になるが、その後ほとんど更新していない。作ったと言っても、
- 年表
- 資料
- 写真
などをA4サイズのバインダー一冊に綴じたものだ。
自分史についてブログを書こうと、いろいろ調べていたら条件付きではあるが国立国会図書館に納本できると知った。
「これはすごい!」、自分史と納本などについて経験したこと・知ったことを皆さんとシェアしたい。
何のために作る?
最大の理由は「自分の証」を残すこと。私の場合は遺骨と一緒にお墓に収めてほしいと思った。
自分史を作れば、
- 家族と新たな繋がりができる
- 子孫に見てもらるかもしれない
子供達には、作った当初にちょっと見せたくらいだが、自分史の存在は知ってもらっている。まあ、お墓には収めてもらえないだろうが・・・。
主なメリット
生き甲斐や動機になる
これは年配者だけとは限らない。若い人でも自分史に書き残せるようなことをしようという動機になるのではないかな?
特にブロガーの皆さんは、新たな動機になりませんか?国立国会図書館の宣伝ではないが、皆さんの知識・経験・体験・ノーハウ・アイデアなどいろいろ情報が後世の人に役立つかもしれない。
ベテランのブロガーさんならすでに本ができるほどのブログを書いているので少し手を加えれば立派なものができるしょう。なお、ブログ製本サービスを利用する手もある。
脳の活性化につながる
ブロガーは既に頭を使っているのでさらに活性化されるかどうかわからないが、一般の人には「国立国会図書館に納本したい」「自分史を作るぞ」という目的意識が大いに脳の活性化に繋がると思う。
写真整理のキッカケになる
誰しも掃いて捨てるほど写真をお持ちでしょう。たまには昔の写真を見ることもあるでしょうが、子供達からすれば自分たちに直接関係ある写真以外、まず、見ることはない。
私は、と言えば、親父の写真が実家に保管されていて「親父が行った旅行先で親父と同じ場所で写真を撮ろう」ということで親父が亡くなってからは一度だけ見ただけである。
そんなことで大量の写真を残された子供たちはたいがい困ってしまう。捨てるわけにもいかないので子供が生きている間は保管してもらえるだろう。でも誰も見ない。ただ、狭い家の物置に置かれているだけで、やがて、廃棄される運命だ。
しかし、大事な写真だけでも自分史に収めれば数世代は保管されるでしょう。
永遠に保存できる
国立国会図書館に納本できたら永遠に保存だ。書籍版でも電子版でも人生の節目の写真くらいは取り込める。やってみる価値はありそうだ。
余談だが、お孫さんが学校に授業の一環で国立国会図書館を見学するかも?じいちゃんやおばあちゃんの本が所蔵されていれば、孫にとっては鼻高々?
自分史を書くタイミングは?
元気なうちに書く
「個人的にはいつでもいい」と思っている。少なくとも死んでからでは遅い。
生きていても書けなくなったらもう遅い。年を取れば、いつなんどき書けなくなるか分からない。自分史は元気なうちに書くというのが鉄則だ。
意識して記録を残す必要がある
自分史を作るには記録を残す必要があり、それは年齢とは関係ない。
年を取ってからでは「思いだせない」事があり過ぎる。それに若い頃の自分のこころの状態は時が過ぎれば忘れてしまう。
たまたまではあるが、留学生時代に書いた詩は、その時々の自分の心境や悩みや心の病を表現したもの。今や私の唯一の宝物である。今、読んでみて「そんな頃もあったな」、と当時のことが鮮明とまでは言わないが結構思い出せる。
自分史を編集するのは遅くてもいいが、若い時から意識して記録を残すようにする必要がある。
何を書けば良い?
自分史に残しておきたいものは、人それぞれ異なると思う。
私の場合は、
- 自分史年表
- 年表関連資料。例。〇〇年酸△△中学校卒業には同窓会名簿や写真を添付
- 大学時代に書いた詩集
- 学生証明書や卒業証書
- 職務経歴
- 資格証明書
- その他(主に写真)
詳しい内容はいつか別記事で差支えない程度に紹介してみたい。
作成ツール
特別な作成ツールはいらない。フリーの自分史作成支援ソフトがあるが、私の場合は製本など意識していなかったので独自に作成。フォーマットを決めてExcelやWordを使えば十分にできる。PDFに変換すればほぼできあがり。
それと大きい物は写真にすれば製本も楽になるしコストも安くなるだろう。
作成費用
ちょっと調べただが、10冊で9万円、30冊で15万円など。DVDだと30万円くらいかかりそう。
原稿まで仕上げておくのが前提なので実際はもっとかかるかも?
なお、電子書籍で残すなら費用は20%~30%安い。もちろん自分でできない事ではない。PDF化すればよい。
価値観の問題だが、「生きた証」が永遠に残るのは素晴らしいこと。だから、私は高いと思わない。
納本制度とは
国会国会図書館サイトからの引用
「納本制度」とは、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことです。わが国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により、国内で発行されたすべての出版物を、国立国会図書館に納入することが義務づけられています。納本された出版物は、現在と未来の読者のために、国民共有の文化的資産として永く保存され、日本国民の知的活動の記録として後世に継承されます。
知らなかった、納本は義務なんだ!「永く保存され・・後世に継承されます」という事は必ずしも未来永劫ではないという事かな?
国会図書館サイト
詳しく知りたい方はこちらにアクセスしてね!
納本対象物
これも国会国会図書館サイトから引用。
頒布の目的で相当程度の部数が作成された資料は、すべて納本の対象となります。図書、雑誌・新聞だけでなく、CD、DVD、ビデオ、レコード、楽譜、地図なども対象となります。
ただし、申込書、1枚もののチラシ、手帳、カレンダーなどの簡易な出版物は納本の対象とはなりません。
自分史やブログは受け付けてくれるの?
自分史は問題なく納本できる
国立国会図書館のリサーチ・ナビで「自分史」をキーワードにして検索すると個人で納本されている方が散見できる。ブログについてはあとで触れよう。
内容の審査はあるの?
乱丁、落丁のチェックはするが、内容の確認はしない。納本カウンターでパラパラとページをめくる程度らしい。内容チェックをしないのは、一種の検閲にもつながりかねず、表現の自由の侵害となる可能性があるからだ。
その為、2015年、無意味な文字を羅列した高額書が国立国会図書館に大量に納本されて話題になった(亜書事件)。
納本条件
ある同人誌納本の記事では、頒布数は100部以上。「オンデマンド出版の場合は、15部が実際に頒布されたことを基準とする」と国立国会図書館のサイトに書いてある。文字数についての記述は見当たらないが、売れてなくてもいい。
ある納本者の話では「ネットを利用した頒布は比較的広く頒布性が認められている感じでしたね。ブログはOKと言われたもののツイッターやフェイスブックなどは確認できなかった・・・」。これなら、少なくてもブログは堂々と納本できるますね!
納本条件のまとめ
- 頒布の目的で相当数の部数が作成された資料
- 電子書籍でもよい
- 電子書籍の場合、① 特定のコード(ISBN、ISSN、DOI)が付与されたもの、② 特定のフォーマット(PDF、PDF/A、EPUB、DAISY)で作成されたもの、のいずれかの条件を満たし、無償かつDRM(デジタル著作権管理)の無いもの
- オンデマンド出版なら15部以上頒布
- 乱丁・落丁でない
なお、納本義務の対象とならない簡易なものがあることは事実。そうであっても、納本条件をクリアすれば拒否されることはなさそうだ。
国会図書館がダメなら?
他にも納本を受け付けている所がありまーす!
- 公立図書館で最大級の蔵書を誇る東京都立中央図書館
- 各自治体の図書館(受けない図書館もある)
- 自分史のみを専門的扱う私営図書館、など
まとめ
自分史やブログを国立国会図書館に納本できる、これはブロガーにとっても、生きた証しとして自分史を書くかどうか迷っている方にも大きな動機になる。
国立国会図書館に納本すれば、全国各地からその存在を確認できる。さらに、子供や子孫に「ここで検索できるよ」と伝えておけば、いつまでも子孫との繋がりが続きそうだ。
自分史やブログを納本する価値は十分にあると思うが、皆さんはどう思われますか?
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