折れたバックルの交換修理です。
手持ちのベルト2本とも、バックルが折れてしまうというのは、なかなか不幸な出来事だと思います。
が、2本折れるのですから、それは原因がもちろんあります。
偶発的な個体差などではないのです。
その証拠に、折れた場所が全く一緒です。
折れたバックルは2つとも、管美錠と言われる、3辺しか繋がっていないバックルです。
まともなバックルであれば、このような管美錠は真鍮で作るのですが、それを脆い亜鉛のダイキャストで作るので、このような結果になります。
バックル交換に至っては、金具問屋さんでいくつか候補の写真を撮らせてもらい、お客様にお送りして選んで頂きました。
こちらのサイズは管美錠もありましたので、それらを候補に入れました。
もちろん真鍮で作られたしっかりしたので、同じように折れたりすることはありません。
こちらのベルトはダブルピンのバックルなので、バックルを選んで頂いた後に弊社でもピンを追加作業して取り付けます。
こちらのベルトは、ベルト幅が45ミリで、国内ではあまり45ミリのバックルが存在しません。
内径50ミリのバックルの中から選んで頂きました。
内径50ミリ幅でも、割と幅が狭目のものをチョイスしました。
一般に50ミリのバックルといっても、1-2ミリはバラつきがありますので、51とか52ミリのバックルだとガタ付きが大きくなってしまいます。
バックルのサイズにばらつきがあるのは、真鍮鋳物のバックルだからです。
バックルの原型となる木型は、溶けて砂型に流された真鍮が、冷えて固まった時の収縮した寸法を想定して作ってます。
が、それでもどんな上手な木型職人が作っても、コンマ何ミリかはブレます。
これが金型の中で作るダイキャストで作れば正確に寸法は出ますが、それでは脆くてバックルには向きません。
鋳造でもダイキャストでも、メリットとデメリットがあります。
ダイキャストの低コストで量産できるというメリットだけを生かして作られたバックルが、このような故障に繋がります。
なんでもそうですが、金属加工は用途にあった方法を選ぶ必要があります。
真鍮鋳物のバックルが必ずしも優れているわけではなく、ダイキャストの寸法精度には敵いません。
ですが、バックルに寸法精度は必要ないのです。
こちらのベルトサイズでは、管美錠がありませんでしたので、通常のプレーンなバックルの中から選んでいただくしかありませんでした。
修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
お電話でのお問い合わせも受けておりますが、お電話のみでは状態が確認できませんので、お見積りは出来ませんし、作業できるかどうかもわからない場合があります。
お電話いただく場合でも、まず画像をお送りいただいてからのお問い合わせであればスムースにお見積もり出来ます。
大体の価格感を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらには価格を記載しています。
ブログだと年数経って価格改定した際に更新しきれないので、ブログには記載しないようにしました。
持込いただく場合、留守にするときもございます。
必ず事前にご予約ください。
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伊東金属製作所
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