ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

革ベルトやバックルの修理、革漉き、革の型抜きその他、幅広く紹介して行きます。

エルメスバックルメッキ直し

2020-05-14 08:01:51 | エルメス修理

エルメスバックル、コンスタンスのメッキ直しです。
メッキ直しはエルメスのみ承っています。
エルメスのバックルはすべて真鍮製なのですが、ルイヴィトンやグッチをはじめ、
その他のブランドは亜鉛のバックルのモデルも存在します。
亜鉛のバックルはメッキの剥離ができませんので作業できません。
亜鉛自体が酸にもアルカリにも溶ける特性のため、メッキの剥離でバックル本体が一緒に溶融するためです。

この2点のバックルはそれぞれ違ったお客様からの依頼品です。
左が光沢のあるシルバー色、右が一般的に艶消しと呼ばれる、サテーナメッキです。
サテーナはメッキを厚付けしたのちに筋模様を入れるので、艶が落ちているように見えます。


作業前の裏面の状態です。
2点とも本物です。
この世代のコンスタンスはこういう作りです。
この画像と違う作りであればコピー品と思われます。
ただし、前モデルに2本フックのバックルも存在しますので、それはコピー品ではありません。


側面のロゴの状態です。
エルメスのロゴは数種類あります。
小さいフォントのHelmesと大きめなフォントのHelmes、その他にもHelmesの横にGMとサイズ表記されたものも存在します。
「’」アポストロフィーのあるもの、無いものもありますし、ロゴ自体がないものもありますので、Helmesのロゴだけでは真贋の見極めはできません。


仕上がり後のサテーナメッキです。
メッキ直しはメッキを剥離した後、傷を研磨して取りのぞきます。
傷の深さ以上に研磨する必要がありますので、あまり深い打痕は完全に取り切れません。
それを取りのぞこうとすると、バックル自体が薄くなってしまいます。


裏面です。
裏面は凹凸があり研磨できませんので、そのままメッキを重ねることになります。
新品時は艶を落とすホーニング加工がされていますが、その作業もできませんので、メッキの艶がそのまま残ります。


側面です。
ロゴはしっかり残るように作業していますが、何度もやり直すと徐々に埋まってきてしまうかもしれません。
この部分も研磨できない部分です。


こちらはシルバー色の光沢ありです。


裏面は同じく光沢ありの状態になります。


ロゴ部分です。

メッキ直しは現在、5月作業分までご予約でいっぱいです。
いまご依頼いただく作業は6月になる予定ですが、それでもお待ちいただける方はご連絡ください。


作業受付はメールかLINEでのみ受け付けます。
画像が無いとどのような状態なのかわかりませんので、お電話でのお問い合わせはお断りしています。
かならず作業対象の現品の画像を添えてご連絡ください。
お電話いただいても、メールかLINEで写真を送ってくださいと返答するだけになります。
また、お送りいただく際には表面、裏面の画像をお願いいたします。

値段が気になる方は、弊社ホームページをご覧になってみてください。

バックル部分の修理
ベルトの革部分の修理

こちらに事例と価格を記載していますので、ご自分のものと同じ症状があれば参考になるかと思います。
ブログだと年数経過して価格改定したり、消費税の税率が変わったりで更新しきれないので、ブログには価格を掲載しておりません。

コロナウイルスが心配な昨今、私自身、持病があるため、収束するまでの当面の間、持ち込みはお断りしています。
弊社では高齢者も働いておりますので、ご理解ご協力お願いいたします。
修理受付は現在宅配便のみになります。
よろしくお願いいたします。

LINEの場合、土日祝日でも時間があれば可能な限り返信してます。
しかし返信に時間が掛る場合もありますし、月曜まで返信できない場合もあります。
PCメールの場合は、土日のチェックはほぼ行いませんので、月曜になることが多いです。
よろしくお願いします。


伊東金属製作所
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
LINE ID:itokinzoku


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