私の赤ちゃん

ペンギンちゃんが動かない。

そーっと、咥えて布団の中に連れて行く。

ペロペロしても動かない。

とても、悲しくて、心配でティナも泣いちゃう。

小さな声で泣いちゃう。

だから、コタツの中にペンギンちゃんを連れて行く。

やっぱり動かない。声も出ない。身体も冷たい。

布団をかけてあげようと思うけれど、上手くできない。

だから、ティナはまた、小さな声で泣いちゃう。


「なんか・・・ティナのおっぱいが大きくなったよね」

「ペンギンちゃんを咥えてウロウロして泣いているよね」

「もしかして・・・自分の赤ちゃんだと思っているんじゃない？」

「大きさも赤ちゃん位だし、咥え方もソーッとだし・・・」

「泣き方も普通じゃないよね。とても心配そうな悲しそうな声だよね」

お母さんとお兄ちゃんが話している。

今夜は、ペンギンちゃんのことが心配だから

一緒に寝ることにしたの。

寝る前にペンギンちゃんを探した。

やっと見つけたペンギンちゃんは冷たかった。

だから、一晩中抱っこして寝て

ティナの身体で温めてあげた。

早く元気になってほしい。

朝も布団から出ないで温めていた。


お母さんと、お兄ちゃんがコソコソ話している。

「Ｐを離した方がいいよね」

気がつけばペンギンちゃんが居なくなっていた。

突然お腹が空いた。

ゴハンを沢山食べてお兄ちゃんに甘えた。

「ティナちゃん、お母さんになる練習していたの？」

お兄ちゃんが言った。

「ティナはいいお母さんになるね」

「よーし！赤ちゃんを沢山産んで、犬屋敷にしよう！」

お兄ちゃんは独り言を言っている。

私のカワイイ赤ちゃん。

ティナが元気にしてあげるね