『思いわずらうな
なるようにしかならんから
今を大切に生きよ』
お釈迦様 NO2
過去や未来でなく、今の事に集中する事の大切さを説く
禅の言葉に「前後際断」(ぜんごさいだん)という言葉があります。
これは、臨済宗の沢庵禅師「不動智神妙録」(ふどうちしんみりょく)
という書物の中で、言及しており、「前(過去)と今」、今と後(未来)の
際を切り離して今を生きよ」という意味を含んでいます。
元阪神タイガースで活躍された「下柳 剛」選手は、不調に陥った時、
この言葉を前後際断」(ぜんごさいだん)という言葉に感銘をうけました。
ビッチャーはたとえ失投して打たれたとしても、試合中に一球の後悔
を決して引きづるわけにはいきません試合は続いています。そこで過去を
ひきづるわけにはいきません。試合は続いていきます。そこで過去を切り離
す強靭なメンタルが常に求められます。
阪神に移籍してすぐの頃、「下柳 剛」選手は自分のグローブに
前後際断と刺繍して、どうな状況に陥ってもマウンドでその言葉を常に
見ながら、目の前の一球に全力を尽くすことを心かけたそうです。
その結果、「下柳 剛」選手は不調を乗り越え、三十七歳の時に
最多勝のタイトルを獲得します。
『中部経典』の中に以下のような一説がありす。
✿ 過去を振り返るな、未来を求めるな。
✿ 過去となったものはすでに捨てられたもの
一方未来にあるものはいまだに到達しないもの。
そこで、今ある物をそれぞれに観察し
左右されずに、動揺せずに、それを認知して
増大させよ。
過去や未来にとらわれず、目の前にある
貴重な一瞬を大切にしながら生活を
おくりたいものです。
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