第4回達谷窟写真展~浄土の風に誘われて~「平泉の四季と祭」
平成25年8月1日から8月31日まで、達谷窟毘沙門堂 別當 達谷西光寺 御供所において、達谷窟写真展が行われております。第4回を迎えることができますのも、平泉写真同好会始め、関係各位のご協力の賜物と、深く感謝しております。
さて昨年より写真展の記念講演を行っております。(昨年の講演は、千葉ローズマリーさんによる自書小説「Summer Glass」の朗読会) 今年の記念講演は、江戸時代の紀行家 菅江真澄と達谷窟のかかわりについてを、一関市の「さいかちの会」代表の赤塚喜恵子さんに講演頂きます。
日 時 平成25年8月24日(土) 午後2時より
場 所 達谷西光寺 御供所
※入場は無料です
(抜粋) 「九葉紅葉(くようもみじ)」 平成11年11月16日~30日までの法話
菅江真澄を読んで、達谷窟を訪ねてきた人がいた。都会の人らしく、みちのくの彩かな紅葉を期待して来たようだが、折悪しく今年の紅葉は、あまり美しいとは言えない。その人のお目当ては九葉紅葉、即ち葉っぱの先が九つに分かれた楓のことで、銘木として江戸時代の文書に度々登場する。
九葉紅葉は毘沙門堂の西に植えられている。人の背丈ほどの・・・・・(途中省略)
菅江真澄は、天明6年正月26日、達谷窟を訪れて、解けた雪の中から朽ちかけた九葉紅葉を争って探す人々の姿を目にしている。厄除けのお守りにしたのである。毘沙門堂の境内は殺生禁断地で、葉っぱ一枚と言えども持ち出すべからずと言うが、九葉紅葉だけは別だったらしい。
暖かい日が続いたせいか、九葉紅葉の紅葉も今一つだか、その人は赤く色づいた大きな葉っぱを押し頂くと、大切そうにバックに納め、毘沙門様に手を合わせ、残り少ない秋の良い思い出になりましたと、お礼を述べて帰って行った。 (以下省略)