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我が心の俳句とか徒然 〜祖谷馬関〜

「草枕犬も時雨るかよるのこゑ」 芭蕉

野ざらし紀行を辿るシリーズも、折り返し地点を過ぎたようです。(^。^)

本日の一句はこちら。

「草枕犬も時雨るかよるのこゑ」 芭蕉

(句意)
「旅寝の夜、時雨が音を立てて降る、闇の中から、悲しい犬の遠吠えが聞こえる、犬も時雨に濡れているのか。」

「草枕」、、、古来、言わずと知れた、旅に掛かる枕詞ですが、意味としては、旅の枕、仮寝の床、旅寝、或いは、旅そのものを指します。旅の野宿で、草を結んで作った枕。転じて、旅寝そのものや旅をもいう。そうです。( ; _ ; )/~~~

「犬」を詠み込むのも珍しいですし、これにより、芭蕉翁自身の旅寝の寂寥感がぐんと増して来ます。(^-^)

「犬も時雨るか」との表現に、何だか演歌のフレーズを連想するのは、馬関だけでしょうか?(^_^)

「よるのこゑ」もいいですね。
ひらがな、かつ旧のかなづかいが、現代においては特別な感じがしますが、芭蕉翁の時代なら当たり前か、、、!(◎_◎;)

そう言えば、永井荷風の作品に、「あぢさゐ」というタイトルの短編小説があります。(^。^)

初めて、このタイトルを見たとき、なぜか、何とも切ない印象を持ちましたが、読んでみると、そのとおり、芸者の女をめぐる哀しい物語でした。(^-^)

ということは、この「あぢさゐ」なるタイトル、読む以前からストーリーを連想させる、素晴らしい役割を果たしているわけですね。(^_^)

俳聖と文豪の文学的技巧に感嘆しつつ、梅雨どきの季語、あぢさゐを用いた返句。

 「あぢさゐや路傍の犬のみつめをり」 祖谷馬関

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