さてモロッコ旅行の続きです。
モロッコまでの直通便はなく、一度ドバイまで行き ドバイからカサブランカという空路です。
これが疲れる・・・。
まる1日お風呂にもはいれずに、狭い飛行機の中での移動。
久しぶりの長い時間の移動に 少しうんざりした頃にドバイに着きます。
ドバイでは簡単にセキュリティーチェックをされて、あとは出発時間までお店を見てまわろうか・・・
と思ったけれど 全く興味が湧かないお店ばかり。
20代前半の頃なら ブランド品や宝飾品などを見て時間をつぶしたんでしょうが、
今の私はこれらの何が良いか分からないというか、興味が湧いてこないんです。
仕方なく、珈琲を飲みながら時間をつぶしていました。
そしてカサブランカに出発!
カサブランカに着く頃には クタクタに。
お風呂に入りたい~と思うけれど ホテルのチェックインの時間には早い。
とりあえず空港で両替をして ドライバーさんと 一緒に行動する大学生のK君と合流しました。
ドライバーさんの名前はムスタファ とても明るい性格の中年のモロッコ人です。
彼はフランス語と英語も出来ますが日本語は出来ません。
そしてK君は 人が良さそうな 感じの良い さわやかな青年でした。
これは楽しい旅になるな~と
2人に合う前の予想通りになりそうだ!と確信しました。
とりあえずモロッコで一番大きなハッサン2世モスクの見学に。
この建物のモザイクが綺麗なんです
あるていど写真を撮って ウロウロしていたら トイレに行くたくなる私。
でもモスクの何処にもトイレのマークも それらしい入口も無い・・・。
これはがんばって 人に聞いてもよう!と 初めてのフランス語です。
「この辺にトイレはありますか?」と聞くと
「あるある その道を行った・・・・」早口のフランス語で 半分しかわからない。
でもあちらの方にあるんだな~と とりあえず行ってみたら
階段で地下に降りる道はあるんですが、綱が張っていて立ち入り禁止のような・・・。
困ったので、またそばにいるモロッコ人に聞いてみると
この下だよ と・・・。
何で綱を張っているんだ?と 思いましたが、
入っても大丈夫と言うので こわごわ入って行くと トイレがありました!
地下は広くて 男女別にトイレの入口が。
入ってみると・・・
子供連れのお母さんや 何人かの女性がバケツに水を汲んでいました。
みんなお祈りに来たようです。
恰好でイスラム教の人か分かります。
髪や肌を全て隠して 顔だけ出しているので。
そしてトイレは とても広くて 真ん中に 日本の大浴場の水汲み場のような物がたくさんあります。
その周りにトイレの個室がたくさん並んでいて 置いてあるバケツで水を汲んで 個室に入るみたいです。
何ともいえない雰囲気でした。
薄暗くて 見たことない水汲み場の風景が 異国に来たんだな~と思わせてくれました。
だって空港やカサブランカの街は、都会だし
都会でもさびれたヨーロッパみたいな雰囲気なのと
モスクはエジプトで行った事があるので、あまり大きな感動はありませんでした。
でもモスクの地下のトイレで 異国だ~と思えるなんて おかしいですね!
それから車に戻り どこに行きたいか?とムスタファに聞かれたので
私はマルシェに行きたい!と。
私がとりあえず この市場は?と聞いてみたら
彼はここは小さいから いまいちなので 大きな市場に連れて行くよ!と
そこはモロッコで一番大きな市場なんだよ!と
スーパーマルシェ?と聞いたら そうだと言うので
スーパーマーケットかな?と思いました。
フランス語でマルシェ≒市場
そこにスーパーが付くと 日本の大きなスーパーマーケットという意味です。
ちょうど水やモロッコの食材なども見たいので そこでいいよ!という事に。
そして到着したみたら・・・
そこは 三田で言う イオンのような アウトレットのような モールでした。
ムスタファは嬉しそうに ここで自由に買い物してね♪ と・・・。
そして90分後に待ち合わせして。
もしかすると中に雑貨屋さんや スーパーも入っているかも と 探してみたら
ブランド物や時計 宝飾など・・・興味ない物しかありません。
日本でいくらでも買えそうな物しかない・・・。
変わっているのは真ん中の広場に 大きな水槽があるくらいです。
しかたなく早いけど待ち合わせ場所に行くと K君は暇そうにしています。
「何か買うものあった?」と聞くと 「無いですね~」とK君もつまらなさそう。
待ち合わせには早いけど 携帯に電話しようか となり
私がムスタファに電話して「早く来てくれ~」と。
そしてドライバーは 嬉しそうに待ち合わせ場所に来て
K君に「どうだ!良い場所だろう!」と言うと
K君は苦笑いしていました。
そして私に同じような質問をして 自分が良いドライバーだろう?と聞いてきたので
思わず私は「良くない!全然面白くなかった! こんなの日本にたくさんあるから。」
「私はね!モロカンスタイルのマルシェに行くか スパーマーケットに行きたかったの!」
と言いました。
ムスタファはビックリして顔で 日本人は皆連れてくると喜ぶよ・・・と
私は「それは知らないけど 私は全く嬉しくない!」と正直に言いました。
たぶんですが、ほとんどの日本人は疲れてカサブランカに着いて こんな所に行きたくないと思うんです。
だってもっと大きなモールは 日本にたくさんあるので。
でも 気を使って苦笑いしてるんだろうな~と。
しかし そんなたてまえ的な事は気づかないんだろうと思いました。
でも私は自分にウソついてまで 気を使う気が無いので はっきり言いました。
気を使う=エネルギーが消耗するので。
それからのムスタファの気落ち仕方は 見事だな!と思うくらい 分かりやすい。
後部座席から見てても「ガックリ・・・」としているのが分かるくらい。
さて これから彼はどうするのか?
怒って不機嫌になるのか それともずっとしょぼくれているのか
ある意味興味がありました。
イスラム教の知人がいないので どんな行動をとるかは 興味深々だったんです。
笑ったのは助手席のK君に 「彼女は今とても疲れているから・・・」と
ぼそっと英語で言っていたのが まる聞こえ。
私が疲れているから この場所が気に入らないと思ったのか まあ 自分を慰めてるんだな~と。
その後ホテルに着いて また元気に笑顔になっていたムスタファ。
笑顔で荷物を運んでくれます。
すねたり 不機嫌にならない所が気に入った!と思いました。
当たりのドライバーかもしれない。
と思いつつ 疲れているので勘も何も働かない私がいました。
とりあえずシャワー!シャワー!しか頭に浮かんでこない状態だったので。
つづく