出前授業Ⅱ

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海洋教育フォーラム・ふねの文化(2)

2017-01-25 19:39:05 | 日記

大阪は造船と水運になじみの深い街です

ふねの製造の先端技術が人々に誇りをもたらし

ふねの文化がはぐくまれたのですね

ふねの文化について造船界等のベテランさんが講演をして下さいました

ふねの文化を未来につたえる、ふねの文化の保存

菱垣廻船の復元の講演が終わり

次は川筋ではじまった大型船づくり、

大阪川筋造船所の活躍について杉山和雄氏の講演です

関西シニア海事研究会会長、名村造船所のOBで造船界の超ベテランです

元禄の頃、中之島北側の堂島を中心に木造船の健造や修理の

ための船小屋が多くあったのが

明治〜昭和中期には70社あまりの造船所が創業したようです

大阪の主要な造船会社は日立造船の他、

川筋四社があって川筋四社とは、

藤永田造船所、名村造船所、佐野安船梁、大阪造船(ダイゾー)

だそうです

藤永田造船所は三井造船と合併して藤永田の地での造船は廃止になったそうです

桜島の日立造船は1881年にイギリス人ハンターが

大阪鐵工所として創業したのだそうです

日本初の洋式捕鯨船を建造、1911年に因島で日本三大造船所の

一つになったんだそうです

日立造船(株)という社名になったのは1943年だそうです

日本郵船のお船や、、

練習船、海防艦なども建造したのですね

藤永田は木造船建造にはじまり、民間造船所として初の

洋式木造外輪汽船を建造、駆逐艦など海軍艦艇は56隻も建造したようです

しかし1945年の空襲で大部分を焼失したようです

現サノヤスは佐野川谷安太郎が創業時はフライパンなどを

作っていたそうです

戦時中は1DRS型標準船などを建造していて

やはり空襲で生産設備を喪失したようです

名村造船は名村源之助が33歳で大正区で創業

空襲にはあまり遭わずに済んだようです

大阪造船は南 俊二が1936年に創業、

戦時中は第百一号輸送艦(950トン)などの揚陸艦艇を

大量に建造したようですがやはり空襲でやられていますね

下の写真は空襲を受けている大阪港の様子です

日立造船も紆余曲折があったようですが

桜島造船所では青函連絡船「羊蹄丸」も建造したようです

RoRo船「追浜丸」も建造したようです

戦後川筋四社は再出発し、電気溶接の信頼性が向上し

ブロック建造法が普及し船舶の大型化が実現したようです

川筋四社の技術者が造船設計技術研究会を発足したようです

1956年頃にはスエズ戦争で通れなくなったスエズ運河対策に

増産や大型船の需要が急増し日本の建造量が世界首位となったのですね

学校で日本は造船王国世界一と習った記憶があります

しかし、その後1991年頃から急激に

中国、韓国の建造量が増し、日本の建造量が減っていったのですね

1960年〜1970年頃専用船化、大型化、コンピューター化が進んだようです

この頃の写真ではまだバルバスバウが見られませんね

藤永田造船では駆潜艇「くまたか」等の艦船も建造されたようですし

佐野安でも今はあまり見られなくなった貨客船が建造されていますね

川筋四社はなにしろ川幅制限(200〜300m)があるので

これが大型化をはばんだようです

進水もアンカーチェーンを曵行させて制動するなど苦労したそうです

ヘット進水の滑走重量は35,000トン程度が限度だそうで

英国の戦艦クインメリーの36,700トンが世界記録だそうです

日本は戦艦武蔵の35,553トンが最高記録だそうです

ほんと、この川幅では進水は限界がありますね

1970年頃から各社が大型船の建造できる新工場を建て始めたようです

伊万里の名村造船、大島造船、有明の日立造船と

九州に集まりましたね

アグボートが得意な大阪造船、住友重機械出資の新会社大島造船は

一番新しい長崎の造船所のようです

サノヤスは岡山県の水島ですね

中国、韓国では申告な供給過剰

日本では品質面優位で新造船受注が回復し2、3年分の受注算があるそうです

ユニバーサルスタジオは日立造船と住友金属の跡地ですね

名村造船所跡地はイベントスペースに、佐野安船梁はサノヤス造船として

船舶修繕事業を継続中、大阪造船所は鉄構、潤滑剤工場へ

藤永田造船所はドライビングスクール等に活用されているようです

造船所跡地の碑が立っているようですので今度行ってみよう

最後に総合討論会がありました

船舶は必要不可欠な輸送手段であり15年〜20年で造りかえる

必要があるので需要が継続して発生する

船主にとって魅力ある船をデザインし能力をフル活用して

効率化に取り組んでいける造船業は

ダイナミックな魅力ある産業ですという意見が多かったです

が、しかし、参加者から若い人にもっと船の魅力をアピールする

必要があるのでは、、若者の船離れが問題だ、、との

意見もありました その通りですね

会場の大阪科学技術センターの説明板にもお船の絵が描いてありました

子どもたちにもっとお船の魅力を伝えましょう

帰り道、フェリーターミナルで今日も出航するお船です

離れたところにあるこの志布志行きフェリー乗り場も

今月末から便利なATC前埠頭に移ります

船の旅、魅力的ですよ

お船のブローガーさんのおかげで私も船への関心が高まりました

今後もお船を楽しみたいと思います。