出前授業Ⅱ

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海洋教育フォーラム・ふねの文化(1)

2017-01-23 09:47:38 | 日記

日本船舶海洋工学会、海洋教育推進委員会主催の

海洋教育フォーラム・ふねの文化が開催されたので行ってきました

南港ではいろんなお船が見れる機会が多いので自然に興味がわいてきます

今回のフォーラム会場は本町付近

信濃橋洋画研究所跡という記念碑がありました

そこから四ツ橋筋を北上すると、、埴輪が見えました

会場の大阪科学技術館です

8階のホールでした

100名程が参集

海洋教育推進委員会からご挨拶

120周年になるそうですよ

最初の講演は三菱工業神戸造船所のOB、造船資料保存委員会委員長の

藤村 洋さんです

明治維新頃にヨーロッパから伝わった造船技術

もともと船は外国へ行くために造られたのだからインターナショナル

昔の造船技術を支えたタイガー計算機や円筒形の計算尺

曲線定規等は永く保存していくようです

進水記念に絵はがきが発行されていたんですね

進水式はダイナミックでドラマチックと熱く語られました

固定台と滑り台の間に直径9cmほどの数千個のボールを敷いたり、

油や石けんで滑らせた時代もあったようです

戦艦武蔵や、大和も三菱で造られ進水したのですね

絵はがきを並べてみると船の変容が判り易いようです

貨物船は不定期船と定期船に大別できるのだそうです

不定期船の荷は原料が多く、定期船は出来上がった物の運搬が多い

不定期船は荷物を探す営業が必要、定期船は郵便中心

それで日本郵船などができたのですね

当初船のスピードアップが中心だったが、運搬スピードだけが上がっても

荷役時間がかかるのでは意味が無い

それでコンテナ船が出現したのですね

戦後不定期船が荷物の種類によって専用船へ分かれていったようです

ガソリンを入れたまま運ぶ自動車運搬船のような専用船ですね

自動で積み込む自動車運搬船も出現しているようで6000台も積める

大型船も誕生したようです

臨海工業地帯から大型船で運ぶのは日本の専売特許だそうですよ

バラストタンク等の二重構造等は外観では判らない進化だそうですが

船のハガキを並べれば進化や効率等いろんなことが判るようです

地球環境にも配慮した最近のお船まで

藤村氏の講演は超ベテランのお見事なお話でした

続いて、関西設計顧問の小嶋良一氏の講演です

幕末、明治初期の和船についての講演です

この詳細な図面は実は来日したフランス人が描いたものだそうです

外国の文献で和船の歴史が判るんですね

弁才船は全長32,8m

帆柱は束ねたたいまつ柱だったこと、帆は幅75cmの布を合わせたもの

28反で、1500石=225トンの船だったようです

ウインチの仕組み等は絶賛されていたようです

船底のぶ厚いキールも和船の特徴で、西洋船にある横材がないのも

和船の特徴だったようです

御座船はもともと軍船だったようですが軍船所有禁止令で

参勤交代用などに流用されたようです

かいの代わりに櫓を主体としたようです

この後船首船尾がそり上がった北前船が登場

その後和船と西洋船の間の子船が明治末まで建造されたようです

クギの打ち方まで詳細な記録のエミールバルタンの計測図面は立派ですね

さて、続いての講演は、、

あの、なにわの海の時空館の館長だった石浜虹子氏の講演です

女性館長で話題になった人ですが初めてお会いしました

今も旧なにわの海の時空館に保管されている菱垣船の復元について

復元時の技術者探しの苦労話など

当時ちゃんと海を走ったのですね

菱垣船はなにわと江戸を往復する定期船だったようで

それに比べて北前船は停まる港毎に商売をしていた総合商社だったそうです

それでビジネスに有効な航路も開発していたようです

砂糖や、ローソク、和クギ、カツオ節、綿花など

商売をしながら航海していたのですね

 

当時でも大阪〜江戸を最速52時間で航海したという菱垣船は

忠実に再現復元されたそうです

勿論日本に一隻だけだそうです

しかし、ガラスドームに閉じ込められたままですね

当時市制100周年記念で大阪の入口の灯りのあるシンボルとしても設計された

4200枚ものガラスで造られたドームの建物、、、

実は、根本が博物館だったんですね〜

話を聞いてあらためて認識しました

だから、外見から期待するほどの面白み、ミュージアム性が無かったんですねえ

ミュージアム性を高めたらもっと人気があったんでしょうけど、、、

そうかあ、博物館だったのか、、、

元館長の石浜虹子さんは何と、

中学生の時にお父さんと太平洋をヨットで横断したのだそうです

冒険家でもあったのですね

さて、この後、川筋ではじまった大型船づくり、、など

魅力的な講演はまだまだ続きます

つづく、、、。

 


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