イエズス会の創設者イグナチオ・デ・ロヨラ(1491- 1556)のマンレサでの体験です。
マンレサの体験
…あるとき、マンレサから1.5キロ位のところにある聖パウロ教会に出かけた。そこへの道は川に沿っていた。敬けんな思いにひたりながら歩いて行く途中、下の方を流れる川に向かい、しばらく腰をおろした。
こうしてそこに坐っていると、理性の眼が開け始めた。しかし、そのときは至現を見たのではなく、霊的な事柄、信仰や学問に関する多くのことを理解し悟った。これによって非常に明るく照らされたので、すべてが新しく感じられた。
このとき私が悟ったことは沢山あって、それらを詳述できない。理性に大いなる照らしを受けたことは確かである。
したがって62歳を迎える今日までの生涯を通じ、神が教えて下さったすべてと、自ら学んだすべてを一つにまとめても、このとき一度で受けた照らしには遠く及ばないように思われる。
(自叙伝30・2)
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