育脳寺子屋の先生に『インターネット・ゲーム依存症』という本を
教えていただき、さっそく買って読んでいるところです。
生徒たちに話を聞くと、ここ数年でスマートフォンの低年齢化が
加速しています。数年前なら高校生でもそれほど持っていません
でしたが、現在は中1でもほとんどの生徒が持っているそうです。
今日、中1の生徒に尋ねると、スマートフォンを持たない生徒は
クラスに数人ぐらいではないかということでした。
大人でもスマートフォンを中毒的に使ってしまいがちなのに中1が
自己管理できるとは考えるのは危険ですから、このところは本気で
心配しているところでした。
というのも、昨年秋にiPhone6が発売されましたが、発売と同時に
購入したという当時の中3と高3の集中力が一気に低下してしまった
のを見てきたからです。国語の本文を読むスピードが落ちて時間が
間に合わず空欄が増えるなどの兆候がみられました。
さらに、昨年は文部科学省の調査でスマートフォンの利用時間が
長いほど成績が低いという調査結果が公表されましたし、親子で
スマートフォンと真剣に向き合うべき時がきています。
この本はというと、
「ゲームのやりすぎで勉強時間(睡眠時間)がとれない」
「SNSなどはいじめにつながる」
「個人情報漏洩の危険がある」
「ゲームにはお金がかかる」
というような二次的な影響について書かれたのではありません。
インターネット・ゲーム依存により脳が壊れる
という研究結果を元に今後どうしていけばよいかについて書かれた
ものです。MRIで脳の画像解析をした結果が麻薬常習者と酷似した
変化をしているということなので、脳が壊れるのは疑いようのない
事実です。また、2013年5月にアメリカ精神医学会の診断基準として
「インターネット障害」が採用されたということから、正式な疾患
として認められるのは時間の問題でしょう。
ゲーム産業の盛んな韓国や中国では、すでに年齢認証と時間制限を
組み合わせるなどして、国を挙げて低年齢層の対策を講じています。
日本でも近いうちに対策があればいいのですが、期待できるのか?
それならば、我が身は自分で守るしかありません。保護者と子ども
ともが正しく理解をして、うまくスマートフォンと付き合っていか
なければなりませんね。
数年後、今の小中学生が学力の低いネトゲ世代と言われ、差別的な
扱いを受けるようなことがなければよいのですが。
子どもへのスマートフォンの利用について悩んでいる保護者には、
ぜひ読んでいただきたい本です。
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