イタリア橋崩落、子ども3人含む35人死亡 夜を徹しての捜索続く
2018年8月15日 15:51 発信地:ジェノバ/イタリア AFP
イタリア北部ジェノバで、高架橋が崩落した現場で捜索活動に当たる救助隊(2018年8月14日撮影)
【8月15日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)で高速道路の高架橋が崩落した事故で、救助隊は14日から
15日にかけ、夜を徹してがれきに埋まった生存者の捜索を行った。
現地メディアは15日朝、マッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)内相の発言を根拠に推計として8~12歳の子ども3
人を含む35人が死亡、12人が重体と報じた。
地元で「モランディ(Morandi)」と呼ばれる橋は大雨に見舞われた14日、200メートル以上にわたり崩落。
橋を走行していた35台の車と複数のトラックと共に45メートル下の線路に落下した。
救助隊は投光照明を使って夜通し積み重なったがれきを捜索しており、イタリア政府が「計り知れない悲劇」と
表現する事故の死者は今後さらに増加する恐れもある。
救助隊は生存者をヘリコプターで引き上げる作業を行っているが、犠牲者は多数いるとみており、消防隊員の
エマヌエレ・ジフィ(Emanuele Giffi)さんは「望みは捨てていない、すでに多くの人々をがれきの下から救出した」
「最後の一人を発見するまで終日捜索に当たる」とコメントした。
橋を走行していたモロッコ人トラック運転手のアフィフィ・イドリス(Afifi Idriss)さんは、他の車やトラックが
落下する中なんとか停車できたといい、「目の前の緑色のトラックが停止し、バックで走行してきたので運転をやめ、
ドアをロックして走って逃げた」と述べた。
今回の崩落事故は2001年以降に欧州で起きた事故としては最悪の規模。地震による被害が多く、インフラが低迷する
経済の影響を受けているとされるイタリアでは橋の崩落が相次いでいる。