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<台湾情報18-33>米国防権限法成立 台湾との防衛協力強化 。蔡総統、今後も国防予算増額の方針 / 蔡総統、異例づくしの米LA滞在終える 台湾旅行法成立後初の米国通過

2018-08-15 15:02:06 | 台湾 中台・国際関係

米国防権限法成立 台湾との防衛協力強化 蔡総統、今後も国防予算増額の方針

【政治】 2018/08/14 19:29   中央通信社

国防権限法案に署名するトランプ米大統領


(ワシントン 14日 中央社)トランプ米大統領は13日、2019会計年度(18年10月~19年9月)の国防予算の

枠組みを決める国防権限法案に署名し、同法が成立した。同法には台湾との防衛協力を強化する内容が盛り込まれた。

外遊中の蔡英文総統は同日午後、経由地の米ロサンゼルスで米議員と面会し、同法の成立について感謝を伝えた。

また、今後国防予算を引き続き増額する方針を示した。

台湾に関する内容が記されたのは1257条と1258条。1257条では、台湾の軍事力増強に関する提言がなされ、

台湾の軍隊や予備役兵力に対して適切な評価や提言を行うことを米国防長官に求めた。

また、法案公布から1年以内に国務長官と協議を行い、台湾の軍事力の評価などについて議会の関連委員会に

報告することを国防長官に要請した。

1258条では、米議会の意見として、米国は台湾との国防や安全保障における連携を強化するべきなどとする

立場が示された。海外からの防御用兵器調達に対する強力な支援や台湾への武器供与の予測可能性向上なども

提言された。

また、台湾との実地訓練や軍事訓練を行う機会の促進や、台湾旅行法に基づいた米台双方の国防関連の高官などによる

交流の促進について記された。


同法への署名について、米ホワイトハウスは13日、トランプ大統領名義で声明を発表。1257条に言及し、

軍の最高司令官であり、外交における唯一の代表でもある大統領の職権をもって同条項を取り扱うとの立場を示した。

これは1257条を履行するかは、大統領の職権の範囲に当たると政権がみなしていることを意味する。

1258条に関する言及はなかった。

蔡総統は13日、ロサンゼルスで米下院のマクシーン・ウォーターズ議員やブラッド・シャーマン議員らと

昼食を共にした。外遊に同行している蔡明彦・国家安全会議副秘書長によれば、蔡総統は同法の成立について、

米議会の台湾への長期にわたる支持に感謝すると述べたという。

また同日、ロサンゼルスを発つ前に、上院外交委員会東アジア太平洋・国際サイバーセキュリティー政策小委員会の

委員長を務めるコリー・ガードナー上院議員と面会。ガードナー氏は、武器供与における米台間の協力の常態化を

望む姿勢を示した。蔡総統は台湾が来年度の国防予算を大幅に引き上げたことに言及。今後も国防予算を

増額していく方針であることを伝え、重大な兵器購入案については特別予算を組んで対応すると述べた。

蔡総統は12日から20日までの日程で、外交関係を持つ南米パラグアイと中米ベリーズを歴訪。

往路で米ロサンゼルスに立ち寄り、13日夕方、パラグアイに向けて出発した。帰路ではヒューストンを経由する。



蔡総統、異例づくしの米LA滞在終える 台湾旅行法成立後初の米国通過

 2018/08/14 13:54    中央通信社

 

 蔡総統、異例づくしの米LA滞在終える 台湾旅行法成立後初の米国通過


(ロサンゼルス 14日 中央社)外遊中の蔡英文総統は現地時間13日、経由地の米ロサンゼルスでの日程を終え、

外交関係を持つ南米パラグアイに向けて出発した。

今回の米国通過は、台湾と米国の高官の相互訪問を促進する「台湾旅行法」が今年3月に米国で成立して以来初めて。

総統として初めて米国滞在中に在外機構を訪問したほか、同行記者団に自由な取材や米国内での記事出稿を認めるなど

異例づくしの米国立ち寄りとなった。

蔡総統は12日から20日までの日程で南米パラグアイと中米ベリーズの歴訪に出発。12日に経由地のロサンゼルスに

到着し、中華民国僑務委員会(僑委会)が設置する華僑文教サービスセンターを訪問。同センターは駐ロサンゼルス

台北経済文化弁事処に所属する機関であり、中華民国総統として初めて米国の在外機構を訪れた。

夜には台湾系華僑ら約1200人が参加するパーティーに出席。エド・ロイス米下院外交委員長など米議員の姿もあった。

 

米ロス郊外のロナルド・レーガン記念図書館で談話を発表する蔡英文総統

 

 

13日にはロサンゼルス郊外のロナルド・レーガン記念図書館を訪問し、同行記者団に談話を発表した。

レーガン元大統領は台米が外交関係を終結した2年後の1981年に大統領に就任。任期中は台湾に友好的な姿勢を見せ、

台湾への武器供与に終了期間を設けないことなどを公約した「6つの保証」を台湾に提示した。

蔡総統は、レーガン氏の6つの保証は、現在でも米国の対台湾政策の重要な基礎になっているとし、この数十年の

台米関係の安定した発展におけるレーガン氏の貢献をたたえた。

今回の米国滞在では、同行記者団に「正常取材、正常出稿」が認められた。これまで、中華民国総統には米国滞在中、

できるだけ目立たないようにすることが求められ、同行記者団の取材も認められていなかった。

昨年のオセアニア歴訪でハワイとグアムを経由した際には初めて取材が許可されたが、出稿はチャーター機が

米国を離れるまで待つ必要があった。

蔡総統は現地時間14日にパラグアイに到着し、新大統領就任式や台湾とパラグアイが共同で設立した工業大学の

看板除幕式に出席する予定。ベリーズには16日から18日まで滞在し、コルビル・ヤング総督から勲章を受けるほか、

ディーン・バロウ首相を訪問する。帰路の19日に米ヒューストンに立ち寄り、20日夜に台湾に戻る。