カンボジア総選挙、与党が予想通りの圧勝 最大野党解党で
対抗勢力なく
カンボジアのプノンペンで下院選の投票を済ませ、インクの付いた手を見せるフン・セン首相(2018年7月29日撮影)
【7月30日 AFP】29日投票のカンボジア下院(定数125)選挙は即日開票され、与党カンボジア人民党(CPP)は
選管の暫定開票結果を基に「100議席以上」を獲得する見通しになったと明らかにした。最大野党が解散され、
政権に対する不満の受け皿を欠く中、人民党の予想通りの圧勝となった。
在任33年に及ぶフン・セン(Hun Sen)首相(65)の長期政権がさらに続くことになる。
人民党の広報担当者ソック・エイサン(Sok Eysan)氏はAFPに、同党が80%以上を得票したとも明らかにし、
「わが党の大勝利だ」とたたえた。
フン・セン首相は今年の総選挙を迎えるに当たって、昨年11月に最大野党・カンボジア救国党(CNRP)を
解党に追い込むなど反政権的な動きを取り締まり、独立系メディアなども抑圧した。
その結果、選挙戦では競争がほとんどなく、人民党の重大な対抗勢力もいなかった。
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フン・セン首相は選挙戦で、自身による統治の果実としての安定と成長を強調し、支持層に訴求した。
フン・セン首相は投票締め切り後、自身のフェイスブック(Facebook)に「同胞たちは民主主義の道を選び、
権利を行使した」と書き込んだ。
国家選挙管理委員会によると、投票率は82%で、主要野党も参加した前回(2013年)の69%を上回った。
しかし、一党独裁的な支配下での選挙では「投票者への脅迫や票の買収により投票率が膨らむ」
(豪グリフィス大Griffith Universityのリー・モーゲンベッサーLee Morgenbesser氏)傾向があるとの見方も出ている。