米株大幅高、米中貿易摩擦を巡る懸念後退
インバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジストのティム・グリスキー氏は「協議が実際に
行われるかどうかはまだ分からず、協議が生産的な結果に至るかどうかも疑わしい。しかし市場は
好感している」と述べた。
情報技術株.SPLRCTは2.1%高、金融株.SPSYは1.9%高で、S&P総合500の上昇を主導。
金利動向に敏感な銀行株.SPXBKも米債利回りの上昇に追随し、2.5%高となった。
一方、公益株.SPLRCUや不動産株.SPLRCRなどのディフェンシブ銘柄は軒並み下落した。
朝方発表された8月の全米ADP雇用報告は、民間部門雇用者数が19万5000人増と、エコノミスト
予想の14万9000人増を上回った。8月のISM非製造業総合指数(NMI)も56.4と、
前月から上昇。通商面での懸念がくすぶっているものの、新規受注は2月以来の高水準となった。
週初に発表された8月のISM製造業景気指数が2016年8月以来初めて景気拡大・縮小の節目となる
50を割り込んだことを受け、景気懸念が高まっていた。
ロバート・W・ベアードの市場ストラテジスト、マイケル・アントネリ氏は「製造業は世界的に
幾分低迷しているが、サービス部門や雇用など他の指標はいずれも景気後退の瀬戸際にあることは
示唆していない」とした。
市場では6日に発表される8月米雇用統計に注目が集まっている。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.93対1の比率で上回った。
ナスダックは2.84対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は75億株。直近20営業日の平均は68億株。