英国のEU離脱と違って、スペインカタルーニャ地方の独立の住民投票は遠い目で見ていましたが、結構大変な事態になっているようです。
中央政府や憲法裁判所の判断を無視し、北東部カタルーニャ自治州議会が分離独立を問う住民投票を10月1日に行うことを決め決行しようとしており、
カタルーニャ州高官に逮捕者も出ています。
独立するとスペインの反対でEUには加盟できなくなります。外国企業は3100社くらいで、日本企業も180社ほどあります。カタルーニャ州から企業が
離れるという出来事が既に起きています。
18世紀の初頭のブルボン家とハプスブルグ家のスペイン王位継承戦争でハプスブルグ家に味方したカタルーニャ自治領はブルボン家が
勝利したことによって自治権を失なったことが根っこにあり、その後文化は尊重されず、弾圧も受け、一時カタルーニャ語の禁止もありました。
独立も何度も潰されました。現代では自治州の中で一番の稼ぎ頭。経済、文化、民族のナショナリズム、多種の条件で独立運動が爆発したようです。
【スペイン・カタルーニャ地方の独立の賛否を問う住民投票】 学生らがバルセロナ大を占拠 カタロニア人政治家14人の釈放を要求
スペイン・カタルーニャ自治州が10月1日に実施することを予定している住民投票を目前に、学生らがバルセロナ大学を占拠した。
22.09.2017 ~ 22.09.2017 TRT
大勢の学生がプラカードを手に、スローガンを叫びながら、大学内の建物に突入した。
学生らは住民投票やカタルーニャに関するスローガンを叫び、数日前に逮捕されたカタロニア人の政治家14人を釈放するよう
要求している。
一方、スペイン国家憲兵隊が実行した作戦で拘束され、住民投票を実施しようとした罪に問われた上級公務委員14人のうち8人が
釈放された。
今も拘束中の6人は、今日のうちに供述が取られ、条件つきで釈放されると見られている。
拘束された14人のうち11人は、憲法裁判所の決定に従わず、公務の公費を悪用した罪に問われている。
カタルーニャ自治州政府は、経済省のホセプ・マリア・ホヴェ事務局長が解任されたと発表した。
カタルーニャ自治州政府に近しい筋は、住民投票とつながりがある選挙委員会の委員でもあるホヴェ事務局長は、憲法裁判所が
命じた1万2000ユーロ(日本円で約160万円)の罰金から免れるために解任されたと話した。
14人が拘束された後、バルセロナとカタルーニャでは、抗議運動が続いている。
スペイン政府は、町の緊張状態が高まっているカタルーニャに追加で治安部隊を派遣する決定を下した。
カタルーニャ自治州政府のホルディ・トゥルル報道官は、「追加の治安部隊は必要ない。そして、このことは世界がわかっている。
スペイン政府は、カタルーニャで発生していることに関して、違う印象を植え付けようとしている」と発言し、反発を示した。
スペイン政府は、カタルーニャ自治州政府が10月1日に実施することを予定している独立の賛否を問う住民投票に反対している。
カタルーニャ自治州のカルラス・プッチダモン首相は、ビデオメッセージを出し、いかなる法的障害や警察の作戦があろうと
10月1日に実施すると発言した。
マドリード政府は、カタルーニャ当局が「違法」だと宣言された住民投票をやめるよう呼びかけている。
スペインのマリアノ・ラホイ・ブレイ首相は、住民投票をやめなかった場合、カタルーニャ自治州の首脳らは大きな損害を被ることに
なると警告した。