トルコ中銀が300bp緊急利上げ、リラ過去最安値から反発
2018年5月24日 / 08:49 REUTERS
[イスタンブール/アンカラ 23日 ロイター] - トルコ中央銀行は23日、主要政策金利のうち後期流動性窓口金利を13.5%から
300ベーシスポイント(bp)引き上げ、16.5%とした。
トルコリラ急落に歯止めをかけ、エルドアン大統領の介入を巡る投資家の信頼回復に向け、次回の政策決定会合(6月7日)を
待たず、緊急利上げに踏み切った。
トルコリラTRYTOM=D3はこの日、過去最安値の4.9290リラを付けたが、政策決定を受けて上昇に転じ、
1813GMT(日本時間24日午前3時13分)時点で、約1%高の1ドル=4.6200リラ。
イスタンブール時間午後10時現在、リラは前日比2.2%高の1ドル=4.5672リラ。
シムシェキ副首相は決定発表直前、ツイッターで「金融政策の信頼性や投資家の信頼感を回復する時期だ」との認識を示した。
中銀は声明で「高い水準にある現在のインフレやインフレ期待は、引き続き価格設定行動にリスクをもたらす。物価安定を
下支えするため、強力な金融引き締めを行うと決定した」と説明した。
ブルーベイ・アセット・マネジメントの新興国市場債務ストラテジスト、ティモシー・アシュ氏は「ついにようやくといった感がある。
数週間前に市場の声に耳を傾けていれば、これほど利上げ幅が大きくなくて済んだ可能性がある」「6月7日の追加利上げは
なお必要かもしれない」と指摘した。
ノムラ・インターナショナルのシニア新興国市場エコノミスト、イナン・デミル氏は「リラ安の終局宣言はなお時期尚早だろうが、
中銀が好スタートを切ったことは明らか」と語った。