対外純資産349兆円…26年連続で世界最大
2017年5月26日21時21分 読売新聞
財務省は26日、2016年末時点の日本の対外資産と負債の状況をまとめた報告書を発表した。
日本の企業や個人、政府が投資などを通じて海外に持っている資産(対外資産)から、海外の企業や個人、
政府が日本に持っている資産(対外負債)を差し引いた「対外純資産」の残高は、前年末比2・9%増の349兆1120億
円だった。
比較可能な1996年以降では、2014年末に続いて2番目の高い水準。日本は26年連続で世界最大の対外純資産を
持つ国となった。対外純資産の多さは日本の裕福さを示していると言えるが、日本から海外への投資が活発な一方、海
外から日本への投資が少ないことを表す面もある。
対外資産は5・0%増の997兆7710億円で、過去最大を更新した。国内企業による海外企業の合併・買収(M&A)
が活発だったことや、国内の低金利を背景に日本人が海外の株式や債券への投資を増やしていることが影響した。
対外負債は6・2%増の648兆6580億円だった。外国人投資家による日本の債券などへの投資が堅調だった。