韓進海運破綻:大韓航空が600億ウォン支援、物流の混乱は解消へ
2016/09/22 08:10 朝鮮日報
韓進海運の大株主、大韓航空は21日午後、緊急取締役会を開き、韓進海運に対する600億ウォン(約54億円)の資金支援案を確定
した。大韓航空の 関係者は「韓進海運の売上債権(今後入ってくる運送料などの売掛金)を担保に600億ウォンを融資という形で支援
することにした」と明らかにした。これに よって、韓進海運の法定管理(会社更生法適用に相当)申請を機に世界各地に広がった「物流
混乱」は解消に向かう見通しだ。
韓進海運が先月31日に法定管理を申請して以降、国内外の港では荷役作業が滞り、物流がまひした。海外の船主などに船舶の仮
差し押さえを申し立てられた 上、荷役会社からは相次いで延滞金を要求され荷役を拒否されたからだ。国内外の荷主らの被害が拡大
すると、韓進グループは今月6日、趙亮鎬(チョ・ヤン ホ)会長が私財400億ウォン(約36億円)をつぎ込み、韓進海運の大株主である
大韓航空も600億ウォンの支援を決めた。大韓航空は韓進海運が保有する 米国ロングビーチ港のターミナルの株式(54%)を担保
に取る予定だったが、すでに同ターミナルの株式を担保に取っている海外の金融機関などの同意が必要 となるため、不可能と判断し
た。その後「確実な担保がなければ背任になる恐れがある」と大韓航空の社外取締役らが反対したため資金支援はさらに遅れた。韓
進グループは、ロングビーチ港のターミナルではなく「売上債権」を担保として資金を支援する案を検討してきた。
韓進海運は 600億ウォンの資金が入り次第、米国・日本など8か所の「安全な港(船舶差し押さえの恐れがない港)」で荷役作業を急
ぐ予定だ。だが趙会長の私財を含め た1000億ウォンを投じても「物流混乱」の解消には不十分との指摘もある。海運業界の関係者
は「いまだに荷役作業ができない韓進海運のコンテナボックス は18万個に達する」として「今回の融資に加え、さらに1000億ウォンの
荷役費用が必要になる」と話した。
やっと、ほんの一部ですが積荷が動き出しました。あと、コンテナで18万個です。年内にさばけるのでしょうかね。
どう資金を調達してくるのか見ものです。政府の助け舟は韓進グループが万策つきるまで出ないのでしょうか。
韓国経済、【韓進海運破綻】「自助努力が全く足りない」 朴大統領が批判
2016/9/14 中央日報
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は13日の国務会議(閣議)で、海運最大手、韓進海運の経営破綻(はたん)による物流混乱と関連し「企業が積極的に再建に努めず、政府が全てを解決してくれるだろうと考える企業経営方式は決して黙認しない」と述べた。
また「韓進海運は自助努力が全く足りない」と指摘し、構造調整対象の企業を正しく再建させるためには、経営者側が懸命な自助努力をして体質改善を図った場合に限り、債権者の金融機関が支援すべきだとの考えを示した。
朴大統領はさらに、韓進海運の事態を機に、企業の無責任さとモラルの欠如が経済全般にどれほど大きな被害をもたらすかを皆が直視すべきだとし「海運がまひすれば政府は支援せざるを得ないだろうという気楽な考えが、国内の輸出入企業に大きな損失を与えた」と批判した。
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