ティラーソン米国務長官解任 日本政府困惑 日米韓外相会談影響か
2018.3.14 01:24 産経新聞
トランプ米大統領がティラーソン国務長官の解任を突然発表したことを受け、日本政府関係者は13日、一様に困惑の表情を浮かべた。
北朝鮮問題をめぐり、ティラーソン氏は対話重視派として知られていた。トランプ氏は金(キム)正(ジョン)恩(ウン)
朝鮮労働党委員長との会談に意欲を表明しており、外務省幹部は「ティラーソン氏は最近、自信満々だったのに…。今後の影響は全く
分からない」と絶句した。
政府関係者は13日夜、「ティラーソン氏が米朝首脳会談に関与しているのならば、トランプ氏もティラーソン氏を排除できな
かっただろう」と語った。ティラーソン氏が米政権内で意思決定から疎外されていたとの見方だ。
河野太郎外相は近く米国を訪問し、ティラーソン氏と会談する予定だった。韓国の康(カン)京(ギョン)和(ファ)外相も
加えた日米韓外相会談も調整していた。
河野氏は、ほかにもペンス副大統領、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、マティス国防長官との会談も計画
しており、現時点では予定通り訪米する見通しだ。
金正恩氏排除に言及も=保守強硬派のポンペオ氏-米
2018/03/14-00:13 時事通信
【ワシントン時事】トランプ米大統領が国務長官に指名したポンペオ中央情報局(CIA)長官は、共和党の草の根保守運動
「ティーパーティー(茶会)」の後押しを受け下院議員選に当選した保守強硬派として知られる。
北朝鮮に関しても、金正恩朝鮮労働党委員長排除の可能性に言及するなど強い姿勢で臨んできた。
ポンペオ氏は陸軍士官学校卒業後、機甲部隊に所属し東西冷戦の最前線でも任務に当たった。退役後、ハーバード大法科大学院を
修了。カンザス州で企業経営に乗り出し、2010年の下院議員選で初当選。16年に4回目の当選を果たした。
下院議員時代はイラン核合意の破棄を主張したほか、12年に起きたリビア東部ベンガジの米領事館襲撃事件をめぐり、
特別委員会でクリントン元国務長官の対応を厳しく追及。CIA長官として「最も党派的な人物の一人になる」(ニューヨーク・
タイムズ紙)と評されていた。
長官就任後も強硬発言が目立った。昨年7月には安全保障関連のフォーラムで、北朝鮮について「最も危険なのは(核兵器を)
支配している人物だ」と指摘した上で「最も重要なのは、そうした(核)能力から(使用の)意図を持つであろう者を分離することだ」
と主張。金正恩氏の排除を示唆したと受け止められ、北朝鮮の強い反発を招いた。