台湾 中国の報復関税で価格下落の大豆 米から大量購入
2018年9月27日 12時38分 NHKニュース
中国による報復関税で価格が下落したアメリカ産の大豆を、台湾の農業団体が大量に購入することを決め、
米中両国の対立が激しくなる中で、アメリカと台湾の貿易分野での接近を象徴する動きとして注目されます。
中国はことし7月、トランプ政権が中国製の輸入品に関税をかけたことに対し、農産品などに関税を
上乗せして報復し、輸出が困難になったアメリカ産の大豆価格は、この3か月で15%ほど下落するなど、
アメリカの農家に大きな影響が出ています。
こうした中、台湾の農業団体は、ことしから来年にかけ、日本円にして最大で1700億円相当の大豆を
アメリカから輸入することを決め、26日、首都ワシントンで大豆の生産者で作る団体と調印しました。
調印式には、台湾の議員や大豆の生産地出身のアメリカの議員なども出席し、テキサス州の生産者の
ウェイド・コーワンさんは「台湾のようによい顧客と取り引きができることは、われわれ大豆農家に
とっては大きな助けになる」と話していました。
貿易をめぐる米中両国の対立が激しくなる中、アメリカのトランプ政権は、台湾に戦闘機の部品の
売却を決めるなど、台湾との関係強化を進めていて、貿易分野でも台湾との接近を象徴する動きとして
注目されます。