アントワネットの真珠、41億円、過去最高額=ペンダント落札される-スイス
2018/11/15-11:07 時事通信
フランス王妃マリー・アントワネットが所有していた天然真珠のペンダント=10月19日、ロンドン
【パリ時事】フランス革命中に処刑された王妃マリー・アントワネット(1755~93年)が所持していた
ダイヤモンド付きの天然真珠ペンダント(全長26ミリ)が14日、スイス・ジュネーブで競売に掛けられ、
約3600万ドル(約41億円)で落札された。当初予想落札価格は200万ドル(約2億2700万円)
だった。
競売商サザビーズによると、競売には旧王家ブルボン家の一族が所有する宝石類が出品された。
落札された約10点の宝石類は当初予想価格を大きく上回り、AFP通信によると、総額4300万ドル
(約49億円)の値が付いた。落札者の身元は明らかにされていない。
マリー・アントワネットの宝飾品、オークション前に一般公開。
フランス最後の王妃マリー・アントワネットが所持していた宝飾品が、11月14日にスイス・ジュネーブ
で開かれるサザビーズのオークションに出品される。出品を前に世界各地で一般向けの巡回展示が
行われており、来場者が身に着けるチャンスもあるかもしれない。
オークションに出品されるアントワネットの宝飾品は、
ダイアモンドとパールのペンダント(落札予想価格100万~200万ドル=約1億1000万~2億2000万円)、
パールとダイアモンドのネックレス(同20万~30万ドル)、
ダイアモンドをあしらったリボン型のブローチ(同5万~8万ドル)など。
アントワネットの毛髪が絡まったダイアモンドの指輪もある(同2万~5万ドル)。
アントワネットが所持していたダイアモンドとパールのペンダント・・・オークションで41億円で落札
ダイアモンドをあしらったリボン型のブローチ
宝飾品はフランスやスペイン、オーストリアなどの王室につながるブルボン・パルマ家が所蔵していた
もので、一般に公開されるのは初めて。
フランス革命が吹き荒れる中、アントワネットと夫のルイ16世はフランスからの脱出を図る。
拘束される数カ月前の1791年3月、アントワネットが木製のチェストに収めた宝飾品は、
ブリュッセルを経てウイーンに運ばれ、オーストリア皇帝が保管していた。
ルイ16世とアントワネットは1793年に処刑され、10歳だった息子も間もなく死亡。
最後に生き残った娘のマリー・テレーズは1795年に開放され、1796年にウイーンに渡って、
母が残した宝飾品を皇帝から受け取った。
ブルボン・パルマ家が所蔵していたこれらの品々が一般公開されるのは初めて
マリーアントワネットの真珠を用いた首飾り
フランス革命のなかで国王一家の国外逃亡を助けようとした駐仏英国大使の妻サザランド伯爵夫人に
マリー・アントワネットが与えたものだとされる。サザランド伯爵夫人は、国王一家がタンプル塔に
幽閉された時にも多くの援助を行い、国外脱出を計画していたマリー・アントワネットはサザランド伯爵夫人が
外交特権を利用して財宝を国外に持ち出してくれることを期待し、ジュエリーなど多くの貴重品を
「預けた」という。
1949年サザランドの孫が結婚する時にオリジナルの真珠の首飾りは、ルビーとダイヤモンドを加えた
ネックレスに改作された。この中の真珠がマリー・アントワネットのものだったとの確たる証拠はない。
2007年にオークションにかけられたが落札されず、その後の情報はない。